メルニコフが難曲4篇を4種のピアノで弾き分けた!
何ごとにも深いこだわりを見せるメルニコフが、ピアノの機能を最大に発揮した難曲4篇を、4種の楽器で演奏・録音することにチャレンジしました。
メルニコフによれば、作曲者が意図したことはふさわしい楽器を用いなければ忠実に再現できないとのこと。そのためには、作曲者が使っていたピアノ、もしくはその時代に周囲にあったものということで4つの楽器、グラーフのフォルテピアノ、色彩豊かなエラール、深みのあるベーゼンドルファー、華麗なスタインウェイを弾き分けています。
どれもメルニコフならではの個性的解釈で面白さの極みですが、ショパンの練習曲が真骨頂。意外なほど思い入れのない「別れの曲」、七色にきらめく「黒鍵」と第1曲、凄みに満ちた「革命」まで一瞬も聴き手を飽きさせません。
またかつてソ連でネイガウスが「ミスなく弾けるのはギンスブルクだけ」と言った恐るべきリストの『ドン・ジョヴァンニの回想』(オリジナル版)の凄まじい技巧は師リヒテルを彷彿させる大きさ。これも金縛りにあったように動けなくなる演奏です。
さらに凄いのはストラヴィンスキー。スタインウェイがうなりをあげる効果と、やはりロシア物はさすがの説得力。ピアノがメーカーによってこんなにも異なる楽器なのかと実感させてくれます。(写真c Julien Mignot)(輸入元情報)
【収録情報】
● シューベルト:さすらい人幻想曲(グラーフ・フォルテピアノ使用)
● ショパン:12の練習曲 Op.10(エラール使用)
● リスト:ドン・ジョヴァンニの回想(ベーゼンドルファー使用)
● ストラヴィンスキー:ペトルーシュカからの3楽章(スタインウェイ使用)
アレクサンドル・メルニコフ(ピアノ)
録音時期:2016年10月、2017年5月、7月
録音場所:ベルリン、テルデックス・スタジオ
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
11件中
1-11件を表示
※表示のポイント倍率は、ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。