アルフレード・カンポーリ
『ベル・カント・ヴァイオリン』Vol.4〜協奏曲集 2
イタリア出身のアルフレード・カンポーリ[1906-1991]は蓄音機時代の最も重要なヴァイオリニストの一人で、軽音楽の伝え手として、自身のサロン・オーケストラのコンサートでもデッカでも1930年代に大きな成功を収めました。今回エロクァンスから発売される2枚組CDシリーズは戦後クラシック・ソリスト「カンポーリ」として生まれ変わったこのヴァイオリニストの変化に焦点を当てています。このCDはその第4弾です。
カンポーリが1956年12月の終わりにこのチャイコフスキーの協奏曲を録音した時、彼は冷戦状態が一時的に緩和していて可能になったソ連ツアーから戻ったばかりでしたが、ジェラルド・ムーアは後にそのツアーについて、ロシアでカンポーリがまるでオイストラフのように語られていたと思い出しています。
カンポーリはデッカ所属の指揮者たちと行った協奏曲形式の楽曲録音でも素晴らしい名演を残しています。ここではサン=サーンスの『序奏とロンド・カプリチオーソ』では洗練された陽気さを、サラサーテの『ツィゴイネルワイゼン』でジプシーの情熱を、ラロの『スペイン交響曲』では機敏さを、ヴィエニャフスキの『伝説』ではメロディの落ち着きといった特徴を見ることができます。
「アルフレード・カンポーリ:ベル・カント・ヴァイオリン」シリーズすべての録音がデッカ・オリジナル音源からの新規リマスタリングとなります。アーティストと演奏曲目についての貴重な情報が、カンポーリの伝記作家デイヴィッド・タンリーによる新たなブックレットの中のエッセーで詳しく明らかにされています(欧文のみ)。(輸入元情報)
【収録情報】
Disc1
1. チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲ニ長調 Op.35
2. ラロ:スペイン交響曲ニ短調 Op.21
3. サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン Op.20
Disc2
4. サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ Op.28
5. サン=サーンス:ハバネラ Op.83
6. サン=サーンス:ヴァイオリン協奏曲第3番ロ短調 Op.61
7. ヴィエニャフスキ:伝説 Op.17
8. パガニーニ:ヴァイオリン協奏曲第1番ニ長調 Op.6(クライスラーによる1楽章版)
アルフレード・カンポーリ(ヴァイオリン)
アタウルフォ・アルヘンタ指揮、ロンドン交響楽団(1)
エドゥアルド・ヴァン・ベイヌム指揮、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団(2)
ピエロ・ガンバ指揮、ロンドン交響楽団(3,6-8)
アナトール・フィストゥラーリ指揮、ロンドン交響楽団(4,5)
録音時期:1956年12月27,28日(1)、1953年3月3,4日(2)、1956年10月22,23日(6,8)、25,26日(3,7)1953年11月10日(4,5)
録音場所:ロンドン、キングズウェイ・ホール
録音方式:ステレオ(1,3.6-8)、モノラル(2,4,5)/セッション