ベートーヴェン:交響曲全集、ベルリオーズ:幻想交響曲
リヒャルト・シュトラウス:アルプス交響曲、ロドリーゴ:アランフェス協奏曲
ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス&デンマーク国立交響楽団
スペイン出身の大指揮者、ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス。日本にも度々来日し、読売日本交響楽団の常任指揮者を務めるなど、その活動は高く評価され、日本国内でも多くの人気を獲得していました。2012年からデンマーク国立交響楽団の首席指揮者に就任しましたが、2014年6月4日に体調不良のため引退を表明。その直後、6月11日にこの世を去ってしまったという知らせは、日本のみならず全世界のファンに大きな衝撃と悲しみをもたらしたことは忘れられません。
このベートーヴェンは、ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴスと、最後の安住の地となったデンマーク国立交響楽団の親密かつ緊迫の演奏を収録した映像です。フリューベック・デ・ブルゴスらしい燃焼度が高い第3番や第5番、第7番、良く歌う美しいフレーズが特徴的な第1番、第2番、第4番、豊かな表現力で聴かせる第6番、従来の枠には収まりきらないエネルギーを孕んだ第8番、シャルロッテ・ヘレカントら、名歌手たちをソリストに迎えた壮麗な第9番。どれもドイツとスペインの良さを併せ持つスケールの大きな演奏です。
また、ボーナスとして含まれている、ペペ・ロメロをソリストに迎えた『アランフェス協奏曲』、ラテン系のテンションで押しまくる『幻想交響曲』、壮大な場面が目の前に広がる『アルプス交響曲』の3曲も、彼の魅力が存分に発揮された、多彩な表現力と、熱い音楽への愛が感じられる名演です。
20世紀を代表する指揮者の「最期の肖像」となった記念碑的BOXです。(輸入元情報)
【プロフィール】
コンサート・ファン中心に日本でも人気の高いフリューベック・デ・ブルゴスは、1933年9月15日、北スペインのブルゴスに、ドイツ人の父とスペイン人の母の間に誕生しています。本名はラファエル・フリューベックですが、プロの指揮者として活躍するようになってから、スペイン風に生地の名前を加えて、ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴスと名乗るようになりました。
フリューベック・デ・ブルゴスは少年時代からヴァイオリンとピアノを学び、ビルバオ音楽院を経てマドリード音楽院に学びます。その後、ミュンヘン音楽院でアイヒホルンとレッシングに師事して指揮を学び優等で卒業、指揮科ではリヒャルト・シュトラウス賞を授与されていました。
1958年に帰国後、ビルバオ交響楽団の音楽監督になり、指揮者としての名前をラファエル・フリューベックからラファエル・フリューベック・デ・ブルゴスに変更、1962年にはマドリード国立管弦楽団の常任指揮者に就任、1966年には同地の歌劇場テアトロ・レアルを再開させ、さらに同年、デュッセルドルフ歌劇場の音楽監督に就任、1975年からはモントリオール交響楽団の音楽監督を兼務、1980年には読売日本交響楽団の常任指揮者となり、2001年にはトリノのRAI国立交響楽団首席指揮者、2004年にはドレスデン・フィル音楽監督となり、2011年にはデンマーク国立交響楽団首席指揮者に就任するなどごく最近まで第一線で活躍していましたが、2014年6月4日、体調の悪化により現役からの引退を発表、その1週間後に帰らぬ人となってしまいます。
【芸風】
フリューベック・デ・ブルゴスの芸風は、まさにドイツとスペインのいいとこどりで、ラテン系音楽での激しいリズムによる情熱的な演奏から、ドイツ音楽での重厚でスケールの大きい演奏まで実に「濃い」演奏で聴衆を魅了しました。
留学していたミュンヘンで、クナッパーツブッシュの演奏を聴いて深く感銘を受けたというフリューベック・デ・ブルゴスのワーグナー演奏は、強音部分や官能的な個所を極度に強調することなく、全体のバランスや流れが考慮され、落ち着いて細部まで丁寧に演奏されているのが特徴でもありました。中でも『マイスタージンガー』は、DVDがベストセラーとなり、フリューベック・デ・ブルゴスの代表作として現在も高い評価を受け続けています。
そうした非ラテン系レパートリーにおけるフリューベック・デ・ブルゴスの落ち着きのあるスケールの大きな演奏はドイツや日本でも歓迎され、スペイン音楽での情熱的なフリューベック・デ・ブルゴスとはまた違った傾向の魅力を楽しませてくれたものでした。(HMV)
【収録情報】
Disc1
1. ベートーヴェン:交響曲第1番ハ長調 Op.21
2. ベートーヴェン:交響曲第2番ニ長調 Op.36
Disc2
3. ベートーヴェン:交響曲第3番変ホ長調 Op.55『英雄』
4. ベートーヴェン:交響曲第4番変ロ長調 Op.60
Disc3
5. ベートーヴェン:交響曲第5番ハ短調 Op.67『運命』
6. ベートーヴェン:交響曲第6番ヘ長調 Op.68『田園』
Disc4
7. ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調 Op.92
8. ベートーヴェン:交響曲第8番ヘ長調 Op.93
Disc5
9. ベートーヴェン:交響曲第9番ニ短調 Op.125『合唱』
10. ロドリーゴ:アランフェス協奏曲
Disc6
11. ベルリオーズ:幻想交響曲 Op.14
12. リヒャルト・シュトラウス:アルプス交響曲 Op.64
アルビナ・シャギムラトーヴァ(ソプラノ:9)
シャルロッテ・ヘレカント(メゾ・ソプラノ:9)
スコット・マッカリスター(テノール:9)
ヨハン・ロイター(バス:9)
デンマーク国立コンサート合唱団(9)
ペペ・ロメロ(ギター:10)
デンマーク国立(放送)交響楽団
ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス(指揮)
収録時期:2012-2014年
収録場所:コペンハーゲン、デンマーク放送コンセルトフセット(ライヴ)
【BD仕様】
収録時間:553分
画面:カラー、16:9、1080i High Definition
音声:PCMステレオ、DTS-HD Master Audio 5.1
字幕:なし
50GBx3
Region All
【DVD仕様】
収録時間:553分
画面:カラー、16:9
音声:PCMステレオ、DD 5.1、DTS 5.1
字幕:なし
NTSC
Region All
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※表示のポイント倍率は、ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。