毎年ヒップホップ・ファンの間で話題になるMTVが選ぶ今年一番熱いMCベスト10（Hottest MCs In The Game）で、昨年の2位から今年は7位に落ちてしまったWeezy。確かにここ数年の彼の活躍に比べ、今年は銃器不法所持の罪で服役が決まっていたのもあったのか、どちらかというとDrakeやNicki Minajらクルーの若手のバックアップに回り、自身が目立って活躍・・・という感じではありませんでしたが、いざ、こうやって獄中からリリースした新作は堂々の全米1位を獲得。いかにリル・ウェインの影響力がまだ大きいかがわかるってもんでしょう。もちろん、アルバムの中身も来年の『Tha Carter IV』を期待させる充実っぷり。最近お気に入り（？）のハードなロックビートを配した「I am Not A Human Being」、暗く内省的な「I'm Single」、Weezyの粘着質なラップがこれでもかと堪能できる「Whatｓ Wrong With Them」、既に各所でヘビロテのクラブバンガー「Right Above It」、そしてヤングマネー勢とのマイクリレーが圧巻の「YM〜」2曲など、収録曲は少なめですがイイ曲いっぱい。

Gucci周辺ということでその名を知っていた人も多いでしょう。Waka Flocka Flameが待望のデビュー！既に「O Let's Do It」がスマッシュヒット。続いて発表したLex Lugerが手がけた「Hard In Da Pain」もヒットとまさに飛ぶ鳥を落とす勢い。ストリート寄りのハードなサウス・チューンに重たいワカ・フロッカのラップは最高の組合せ！

最近、Dipset再結成で注目を集めるCam'Ronの周辺で活動していたラッパーで、ストリートからの支持の高かったラッパー、Vadoのソロ・アルバムがリリース。ゲストにはGriff、Meek Mill、Jae Millz、そしてCam'Ronももちろん参加。Vadoには、Dipsetクルーとだけでは片付けられない魅力があります。トラックのクオリティの高さには言わずもがな。そのリリックや節回しは、ハードでヒリヒリしたNYヒップホップのカッコ良さを思い出させてくれます。

ジャパニーズ・アメリカン、チャイニーズ・アメリカン、コリアン・アメリカンからなる4人組エレクトロ＋ヒップホップな超アジアン・ユニット＝Far-East MOVEMENT（ファー・イースト・ムーヴメント）の通算4枚目のアルバム！あのレディ・ガガが彼らの才能を高く評価し、ツアーに同行させたというのは有名な話。そんなガガの後押しもあり、現在「'Like A G6」がビルボード・シングル･チャートを制覇！

UKのグライム系ラッパー、Tinie Tempahがメジャー・デビュー。リード・シングル「Pass Out」は全英1位を獲得し、続くセカンド・シングル「Frisky」も2位を記録するなど絶好調。グライムやジャングル、ドラムンベースといったUKシーンで根強い人気のスタイルにUSヒップホップの要素を取り込んだ好奇心をくすぐられるようなサウンドと独特のラップが融合。

UGKの片割れであり、2007年12月に33歳という若さでなくなったヒューストンを代表するラッパー/プロデューサー、Pimp Cの遺作が遂にリリース。リード・シングルはDrakeとBun Bをフィーチャーした「What Up」。その他、ゲストにはLil Wayne、Gator Mane、E-40、Young Jeezy、Rick Ross、Too $hort、Devin The Dude、Webbie、Lil Boosie、Cory Moなど、大物から彼と縁の深いアーティストまで参加。

フィラデルフィア出身の新世代ヒップホップ・デュオ、Chiddy Bangが、デビューアルバムに先駆け、EPをリリース。UKで大ヒットしたシングル「Opposite Of Adults」収録。所謂ヒップスター路線ではありますが、ポップスやエレクトロをインディ・ロック寄りに取り入れたヒップホップとでも言いましょうか。ちょいと他の新世代とはベクトルの方向性が違うのがポイント。Q-Tip、Pharrell、NYのポップ・シンガーDarwin Deezらが参加したりと参加メンツのチョイスも絶妙。

シカゴのベテラン、Twistaのニューアルバム！Nellyの大ヒット曲「Dillema」をポイントでサンプリングした切ないメロウ・チューン「Let's Make A Movie」がリードシングルで、ゲストのChris Brownのヴォーカルがいい感じにハマっております。ゲストは話題の新人Waka Flocka FlameやRay J、Yo Gottiなどゴージャス！

ドイツのヒップホップ・グループのデビューアルバム。グループ名からしてそそりますが、略してBMWってのがまたドイツっぽいです。メンバーは90年代末から活動しているドイツ・シーンの重鎮Bushidoを中心に、Bass Sultan Hengzt、King Orgasmus Oneと各々ソロ活動をしてきた猛者たち。ズシンと腹に響くビートにゴシック的な荘厳なトラック、滑舌の良いドイツ語ラップのコンビネーションがたまらんです。

Snoopや50 Cent、Ghostface Killah、The Game、Kanye Westまで手がけてきたトップ・プロデューサーの1人、Nottzのソロ・デビュー・アルバム。ゲストにはBlink-182のTravis Barker、Dwele、Kardinal Official、Mayer Hawthorneと多彩。ビート群もさすがとしかいいようのないクオリティ。聴きながら何度も「シビれるな〜」と唸ってしまいました。

オランダ出身のプロデューサーのNicolayとLittle BrotherのMCとして活躍していたPhonteがインターネットを介して知り合い、タッグを組んだForeign Exchange。ジャジー･ヒップホップのクラシックと絶賛された奇跡のファースト･アルバム『Connected』、Nocolayのアメリカ移住と共により密に連絡を取り、よりソウル/R&Bへと傾倒したセカンド『Leave It All Behind』を経て、2年ぶりとなるニューアルバムをリリース。ゲストはYahZarah、Darien Brockingtonといった周辺アーティストが参加。

同じマサチューセッツ出身のプロデューサーStatik Selektahと将来有望のMCとして知られるTermanologyという、マニアにはたまらない2人によるコラボ・アルバム。Cassidy、Xzibit、M.O.P、Bun B、Inspectah Deckとゲストも豪華！

Medicine Showシリーズでも待ちに待った一枚が遂に登場です！Madlibサウンドを形成する要素中でも誰もが一番のミステリーとして捉えているSoul、Funk、Fusionサウンドにスポットを当てたシリーズ最重要作。フュージョン・ソウルからブギー・ディスコ、王道Motownサウンドまで縦横無尽に駆け抜け大胆に料理された本作こそMadlibサウンドの現在の核心部分といえます。シリーズ中最もキャッチーでポップでありながらMadlibならではの個性と世界観が凝縮。

緻密なビートメイクとエモーショナルなメロディを自在に操る、東京を拠点に活動する日本人トラックメイカーRobert De Boronのデビューアルバムとなる。ゲストにはNesian MystikのAwa & Oldwun、Melodee、Othello、Surreal、Collective Efforts、Stacey Eppsら海外のアーティストから、バイリンガル･ラッパーのDaichi Daiz、re:plusらをフィーチャー。

アングラ・ファンの間でカリスマ的人気を誇るEl Da Senseiとポーランドのプロダクション・チーム：The Returnersとのコラボ・アルバム。サンプリング・トラック、スキルフルなMCの突き抜けたかっこよさを全面に打ち出した強力作。

ボストンを拠点に活躍するヒップホップ・デュオ、7L & Esotericがユニットとしては約4年ぶりとなるニューアルバム。Wu-TangのInspectah Deck、Brand NubianからSadat X、Ill BillやDilated PeoplesのEvidence、そして Alchemist、Statik Selektahなどなど錚々たるメンツを召喚。

CunninLynguistsのメンバーであり、最近は、Freddie Gibbsの作品にもビートを提供するなどしているトラックメイカー、Knoの初のソロ・アルバム。死の必然性と愛や人生、家族や友人に与えるインパクトがコンセプト。一部コアファンを虜にしてきた森の奥深くに佇んでいるかのようなシネマティックな独特の世界観をソロ作品ではさらにディープに表現。

Little Brother率いるJustus Leagueのラッパー、Chaundonのセカンド・アルバムが前作から約2年8ヶ月ぶりにリリース。その間、多くのミックステープを出すことでファンベースを広げてきた彼の真価がどう反映されているか注目。ゲストはBig Dho、Bishop、Carlitta Durand、Darien Brockington、Erica Thompson、プロデューサーはIllmind、D.K. The Punisher、M-Phazesが関わっております。

Rawkusからリリースした前作から約3年ぶりとなるフィリーのラッパー/プロデューサー、HezekiahがN.Y.のインディーレーベルSoulspazm Recordsから3rdアルバムをドロップ。前作でも聴かせたソウルフルで黒いトラックはさらにファンキーにポップに変化。個性がさらに際立つ作品に。

元Little Brotherのメンバーでプロデューサーとして将来を期待されている9th Wonderが新たな才能を送り出すプロジェクトとして発足した「It’s a Wonderful World Music Group」から、第一弾となる作品がこれ。Big RemoやSkyzooなどお馴染みのNorth Carolina勢の敏腕アーティストを主として招集し、ラップ曲あればR&Bもありのオールマイティな才能をここでも見せつけてくれます。

フロリダのラッパーCelph Titledと、D.I.T.Cのメンバーで大物プロデューサーとしてあまりにも有名なBuckwiｌdがコラボ・アルバムを発売。Buckwildが90年代中頃に制作し、未発表に終わっていたビートを使った、まさに「あの時の空気」をそのまま今に持ってきたヤバい1枚。

サンフランシスコのレーベルQuannum Recordsに所属している日系アメリカ人ラッパー/プロデューサーのLyrics Bornのニューアルバム。ゲストにはパートナーJoyo VelardeやSam Sparro、Lateef the Truth Speaker、Stanton Moore、The Gift Of Gabなどなど、一筋縄でいかない面々ばかり。

カニエとは古くからの知り合いで彼のレーベル、G.O.O.D. Musicにも所属しているラッパー、GLCが満を持してソロ・アルバムをドロップ！カニエ周辺とは言いながらも、ScarfaceやUGKに影響を受けたというだけあり、南部色の濃い、しかもヘヴィなタイプの楽曲が耳に残ります。

Atmosphereがデジタル配信やツアー会場限定のみでリリースしてきた最新作品をCDにまとめたパッケージ・ファンの為の超限定CD！ファンにとってはまさに狂喜間違いなしの内容！濃ーい一枚です。

21世紀のイーストコーストシーンを牽引する若きリリシスト・スカイズーと、アジアの血を引く次世代変態ビートメイカー・Illmindがタッグを組み「最新型ミックステープ」を完成！Sean PriceやBuckshotらダックダウンレーベルの先輩に加え、同年代ラッパーのTorae、そしてNYを背負うStyles P、カニエ直系のRhymefestらががっちりバックアップ。

Mason KimberとNick Bennettのトラックメイカー･ユニットのデビューアルバム。Rashaan Ahmad（Crown City Rockers）やAloe Blaccも参加。本国ではDJ Premierの前座に抜擢される実力派だ。

西海岸アンダーグラウンド・シーンの好きもんの間では知られた存在、Pigeon Johnのニューアルバムがお馴染みのQuannum Projectsからリリース。ジャンルの枠にとどまらず、好きな音楽をセンス良く取り入れたスタイルで、歌心のあるラップも味わい深いです。

RZAの弟であり、Wu-Tang Clan一派のKillarmyのメンバーである9th PrinceのニューアルバムがBaby Grandeからリリース。プロデュースは兄RZAで、リード・シングルは「Another Summer Love」。王道なWu-Tangスタイルは今聴くと新鮮ささえ感じます。

早くも今年2枚目となったメンフィスのベテラン・デュオ！90年代サウス・シーンを代表する名曲でSuave Houseからリリースした「Lay it Down」（『On the Outside Looking In』収録）の続編、「Lay it Down 2」がリード・シングル！ドラマティックなトラックでアガる「Put The Money In My Hand」も要チェック！

ヒューストンのモクモク野郎、Devin The Dudeの今年2枚目となるアルバム。「Jus Coolin' 」のようにチルするときにぴったりなユル〜い楽曲から、ソウルやジャジー・ネタものっぽいトラック、Hタウン仕様の哀愁メロウまで、かなり良質な酩酊感を今回も味合わせてくれますよ。

アトランタのラッパーLil Scrappyの3rdアルバムは前作に引き続きインディから。プロデューサーはHollis of Beat KillazとReal Talk Entertainment。リード・シングルは「Aye Shawty」、Lil Flipをフィーチャーした「When I Grind」収録。

Scoot DogとBand-Aideから成るベイエリアのデュオThe HoodStarz（Dem HoodStarzとしても知られる）ニューアルバムをドロップ！ゲストにDavid Banner、Gucci Mane、Red Cafe、Messy Marv、Big Rich、プロデューサーはDavid Banner、Zaytoven（Jeezy、Nicki Minaj、Gucci Mane）、Erk The Jerk（Too $hort、San Quinn）、Sean T（E-40、Juvenile）、Johnny Juliano（Birdman、Big Sean、Wiz Khalifa)、D-Animals（E-40）など強力メンバーがバックアップ。

ウェッサイ･ファンにはお馴染みの人気者、XL Middletonが、サンディエゴのラッパーYoung Sauとコラボ・アルバムをリリース。Tevin Campbellのクラシック「Can We Talk」をベースにした「Money Talk」必聴！

日本語ラップを普段聴かない洋楽リスナーも思わず度肝を抜かれた驚きの企画盤。Curren$yの成功により再度注目を集めているプロデューサー、Ski Beatzのビートと互角にやりあっている日本の気鋭MC達のラップと彼らの本気度に熱く感動。先月発売されたUSバージョンと合わせて聴くと新しい発見があってよりいっそう面白いですよ。

自身の名義でリリースした作品が、オリコンインディーズランキング、iTunes Storeなどで1位を獲得するなど、驚異的なヒットが記憶に新しいDJ Deckstreamの新プロジェクト"DJ Deckstream presents ICEKREAM"。日本語歌詞の楽曲もあり、かなりキャッチーな内容。

origamiアーティストによる1,000円月刊リリースアルバム『laidbook』の第11弾はこれまでリリースしてきたIssue1〜10に収録されていた全楽曲70曲の中から24曲をDJ Mitsu The Beatsが厳選しミックスしたベスト仕様のミックスCD。以前から親交の深かった両者の音楽への想いが結実した1枚。

秋に聴きたくなるCradle関連ヒット曲を集めたコンピレーション。Cradle Orchestraのセカンド･アルバムから先行で「Things Have Changed feat. Pismo」を先行収録。さらにCradle Orchestra「Velvet Ballads」、NieveとJeanをフィーチャーした「Soulbirds」、Aloe BlaccとのコラボBEEの「Open Your Mind」、Anan Ryokoのソロアルバムから「Just To See You Dance」など選りすぐり収録。