Hall and Oates

CD No Goodbyes

No Goodbyes

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    ねずみ  |  山口県  |  不明  |  15/August/2013

     1976年、「Sara Smile」が大ヒットして、彼らが Atlantic に残した「She’s Gone」に火が付いたことをきっかけに、商機を狙って急遽リリースされた感のある変則ベスト盤がこのアルバムです。  イージー・リスニングの廉価盤のようなシンプルなジャケットに収められたアルバムには、3枚のオリジナルLP盤には収録されていないレアな作品も落ち穂拾いのように収集されているのですが、ここが一つの聴きどころでもあります。  このレコードがリリースされた当時、オープニングでカミソリの刃のように鋭く研ぎ澄まされた才能を見せつけた小品「It’s Uncanny」と、『Abandoned Luncheonette』以外のアルバムにも佳曲があることを示した「Lilly」に一発KOされてしまいました。  特に「It’s Uncanny」は、緩いファンクをベースにした軽い挨拶代りの1曲にもかかわらず、一度耳にしただけで頭の中をぐるぐると旋回し続ける、自分にとっての”やみつきソング”なのです。既に完成されていた H2O 節の原点がここにはあるような気がします。  彼らの Atlantic 時代の音源はほぼ発掘が終わっていますが、全集ではなく、こうした寄せ鍋的な編集盤でも、その底知れぬ実力が味わうことができる、まさに飛ぶ鳥を落としていた頃の勢いを感じさせる1枚です。

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