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CD Alexander Melnikov : Four Pieces Four Pianos -Schubert, Chopin, Liszt, Stravinsky

Alexander Melnikov : Four Pieces Four Pianos -Schubert, Chopin, Liszt, Stravinsky

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  • ★★★☆☆ 

    うーつん  |  東京都  |  不明  |  14/October/2019

      グラーフ、エラール、ベーゼンドルファーそしてスタインウェイの名器を使ってそれぞれの時代の作品を一堂に会したすごいアルバムだ。ピリオドからモダンまでピアノという楽器の特長を一枚で聴かせてくれるフルコース料理のようなディスクで、楽器による音の出方を満喫できた。楽器オタクとも言えそうなメルニコフの面目躍如たるアルバムで、彼の研究・技術と楽器への情熱が充分に感じられる。4種のピアノの中では特にベーゼンドルファーが、野太くて重心が低めの落ち着いた音に感じられ面白かった。   しかし、私はこのアルバムに星3つで評価させていただきたい。アイディア、演奏技術の冴え、楽器の違いを愉しむにも最適なアルバムであることについては星5つで応えたいのだが、メルニコフのコメントとして紹介された「作曲者が意図したことはふさわしい楽器を用いなければ忠実に再現できない」の言に対し、「果たしてショパンは同じように演奏しただろうか?」「リストならもっとタメやグッと聴衆の心をつかむような演出を施したのでは?」という疑問が浮かんでしまうのだ。    シューベルトが「さすらい人幻想曲」を自ら作曲しながら自分で演奏できずブチ切れたというエピソードも伝わっているが、もし弾けたとしても何か違う − 歌謡的ふくよかさと、その反動である影をまとった闇のような − 演奏の両面を出すような気がする。  ショパンもズバッとガンガン弾ききってしまう演奏より、静かな音を奏でつつ仄かな間を持たせ詩情を香らせたように思える。  リストは初めからトップギアで激走せず、ギアの波を自由に移動させることで加速感やグルーヴ(高揚)感を聴衆に与えそうな気もする。  ストラヴィンスキーはたぶんここにあるきっぱりとクリアですべての音がきらびやかな音が均等に表現され、せめぎあう演奏を好んだような気がするので納得している。    あくまでも私個人の主観でイメージしているのでそれを基準にレビューで問題視するのはいかがなものかという意見もあるであろう。しかし、楽器がそろえば時代の”音”になるかもしれないが、その時代・その作曲家が奏した(イメージした)”音楽”になるかは違う問題のような気がする。    楽器を愉しめる、聴きごたえのあるディスクであることは承知の上であえて上記の個人的感想を基準として星3つとさせていただく。

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  • ★★★★★ 

    mari夫  |  東京都  |  不明  |  28/December/2018

    各々の楽曲が作られた時期に近い頃の楽器で弾くという企画にまずは座布団一枚、いや五枚。でも企画だけで演奏が面白くなかったら意味がないのだけれど、メルニコフの技と知性は万全というか感服の他ない。「さすらい人」では三楽章の表題歌曲の旋律が、この古楽器ならではのうらぶれた低音によって、「冬の旅」の終曲(ライエルマン)を連想させないではおかない。しかし他の楽章のダイナミズムやスケールにも欠けた所はない。エラールのメロウな音で弾かれたショパンは作品25だけだが(ソコロフには8だけというのがあった)、これも実に見事な演奏。メルニコフのショパンをもっと聞いてみたい。リストは正直なんども聞きたい曲ではないが、最後のストラヴィンスキーの燦然たる怪演に拍手。これでこそスタインウェー。

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  • ★★★★★ 

    風信子  |  茨城県  |  不明  |  13/February/2018

    ありそうで無かった企画 ピリオド楽器を使って演奏することの意味を現代楽器も含めて並列させてみる試みをメルニコフがした ファウストやケラスとアンサンブルを組んで室内楽に挑んでいた人が四人の作曲家の代表作をその時代のピアノを使って演奏した いずれも難曲と言われているものばかりだから面白い 当たり前だと思っていたが ピアノの音色と響きにはこれほど差異があるのかと驚かされる 何でもかんでもスタンウェイで弾けばいいというものではない 選択したピアノが音楽の姿を一変さている ”さすらい人幻想曲”はハープのような撥弦楽器で爪弾かれたかの余韻が随所に美しい ”エチュード”がザッハリッヒを体現している演奏を久々に聴いた リストはベーゼンドルファーで弾かなければ多くのニュアンスが失われると思っている メルニコフの演奏力なくしては表現され得なかった楽曲の美点ではあるが 何よりも楽器の選定こそが決め手だった ピアノ好きの朋と聴いて意見を聞こう あなたも如何

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