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Miles Davis

CD Miles Davis At Newport: 1955-1975 (4CD)

Miles Davis At Newport: 1955-1975 (4CD)

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    C ビギナー  |  大阪府  |  不明  |  25/July/2015

    マイルスバンドの変遷をニューポート・ジャズフェスティバルでのライブ演奏で追うことのできるボックスセット。ブートレグシリーズの第4弾。 演奏は1955、58、66、67、69、71、73、75。ではあるが、途中から時系列がぐちゃぐちゃで、聞いていて気持ち悪い。加えて音質もバラバラ、特にCD-2はもこもこ状態、演奏(第2期クィンテット)は素晴らしいだけにショックも大きく怒りさえ覚える。トニーの芸術的なシンバルレガートも音が潰されている。CD3で69、73は良いとして、そこに75を1曲(「Mtume」音悪い)のみ収録し、CD4(これは正規盤レベルの音質)で時代を逆行し1枚丸ごと71年収録となっている。1枚のCDに効率よく録音時間を分散した結果のようだ。丁寧なリマスターを施し、CDの枚数増えても時系列順に並べたら、本当に魅力あるドキュメントととしても価値の高いライブボックスになったであろう。残念。 それではこのボックスセット、買う価値がないかと言えばそうでも無い。 先ずは冒頭の「マイルスバンドの変遷をたどる」というのは音質と時系列を除けばそこそこ堪能できる。ドラムはジミー、トニー、ジャック、ピアノは(モンク)、エバンス、ハンコック、コリア、サックスはアダレー+コルトレーン、ショーター、69はショーター遅刻でロストクインテットの4人(なのに凄まじく攻撃的なサウンドが会場を呑み込む)。大変なメンバー変遷、マイルスバンド歴代のメンバーがどればけ凄かったのかは十分に伝わってくる。 白眉は何と言ってもCD1−1から4だろう。デューク・エリントンのバンド紹介、ジェリー・ミリガンの簡単な曲紹介、ミリガンはそのままオールスターズ(マイルス、ズート・シムズ、ミリガン、モンク・・・)に参加。 3曲とも超レアな演奏で、ジャズ史に残る有名な事件でもある。その瞬間が見事に記録されている。「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」モンクが冒頭ブロックコード一発で始める。で、ここで一拍すかしてマイルスが入ってくる。すかされて?何が始まった???ってなことになる。 そこからマイルスのワンホーンがぐいぐいとつとつ、オープンで吹きまくる。 バックのピアノもオリジナルに近い感じではありながら、マイルスと絡みつ離れつモンク節であるが、控えめに、曲の半分はマイルスのソロ、後半はモンクのソロ、そしてドラマッチクに二人が融合して曲は終わる。かすかにドラムが聞こえるが殆ど二人の競演。60年前の録音とは思えないリアルな演奏だ。 これが有名な55年7月17日、あの「コロンビアのプロデューサー」にマイルスが見初められた演奏だ。 ジャズ界の異端児が、やがてジャズ界の寵児として、けた外れのセールスを楯に帝王と呼ばれるまでに成り上がる。その出発点でもある。 しかし、このやる気のないジャケットはどうにかならないものか。いかに中身が凄くてもこれでは若者に紹介するのもはばかれる。地元土建屋の若旦那が昼休みに現場視察の来た風の「ワーキン」ジャケットといい競争である。ブックレットのステージマイク越しに見た無人の会場写真や、バックステージの録音機材(オープンリール!)を映した写真の方がよっぽど良いのに。 最後に思う事はCD2だけでも情報量増やし高音質にして、2枚組でもいいので正規リリースしてほしい。せめて「アット・ニューポート1958」並みの音質に改善されれば、黄金のクインテットのライブが「フォア&モア」(1965)の翌年と翌々年を揃って聞ける。それほど演奏自体は素晴らしく良いのである。

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