TOP > Music CD・DVD > Classical > Beethoven (1770-1827) > Complete String Quartets : Artemis Quartet (7CD)

Beethoven (1770-1827)

CD Complete String Quartets : Artemis Quartet (7CD)

Complete String Quartets : Artemis Quartet (7CD)

Customer Reviews

Do you want to write a review?

Write you own review

Showing 1 - 5 of 5 items

  • ★★★★★ 

    てつ  |  東京都  |  不明  |  07/September/2017

    技術は向上する。それも単に向上するのではなく、新しい価値を創造する。スマホができてまだ10年なのに、モデルチェンジを毎年繰り返し進化し続けているが、その進化には常に「新しいものを創造する」技術者の熱意が詰まっている。この演奏、最新鋭のスマホに似ていて、ベートーヴェンのカルテットに新しい価値を見出そうとする演奏者の熱意の賜物である。ラズモフスキー3番の終楽章を聞けば、その凄さがわかる。このテンポで縦の線が寸分のズレもなく揃うのは当たり前。外声優先のカルテットなんてもう遺物と言わんばかりに4声が常に均等の響きで鳴り続ける。ここまでは先人カルテットもやっているが、この団体はこの先を行く。それは何か。ここまでやるのか、と舌を巻くダイナミズムの徹底である。fとpを瞬時に切り替える。クレッシェンドの途中でも4声のバランスは崩れない。ffは朗々と響くが、終結部にさらなる大音量を出す奥深さ。最後に一番大きな30号を打ち上げる花火大会のような満足を聴く者に与える。とにかくキリがないくらいの徹底である。加えて音の融合にも最大限配慮している。ハープの冒頭を聞けばわかる。4声が完全に混ざって、新しい音を聴かせる。技術は高すぎるほど高く、そのために徹底した計画を実行し、かつギクシャクした感じを全く与えない。 小生は以前ゲヴァントハウスを絶賛したが、この演奏は間違いなくその上を行く。タカーチも良かったがここまでのダイナミズムの徹底はない。アルバンベルクすらオールドスタイルに追いやったこの演奏の価値は高い。エマーソンやハーゲンはこの路線ではない。小生は現在アルテミスが一番すごいと思う。もちろん他のすべての演奏を聴いたわけではなく、もっとすごい演奏があるかもしれない。もしご存知の方がいれば是非教えて欲しい。演奏技術はここまで向上したのだ。そして単に技術だけなく。表現の幅も広がったのだ。これを知れば最早過去には戻れない。

    17 people agree with this review

    Agree with this review

  • ★★★★★ 

    ヴィリジアン  |  東京都  |  不明  |  24/May/2015

    演奏については皆様書かれているとおり全く異論はありません。その上BOXやCD袋のデザインがとても素敵で素晴らしく、引き延ばして額に入れて飾りたいぐらいです。私がベートーヴェンを聴きたい時はついこのアルテミスを選んでしまいます。(前の方済みません。別にケチを付けるわけではありません。好みを書かせてもらいました。)

    15 people agree with this review

    Agree with this review

  • ★★★★☆ 

    和愚練庵  |  東京都  |  不明  |  10/January/2013

    ドイツの四重奏団とは謂え、実質トップのプリシュペンコはパガニーニコンクールで優勝した経歴を持つロシア人で、団体としての誕生の地がドイツというだけで、東京カルテットがアメリカの団体という事実と何ら変わりはなく、奏法や表現にドイツらしさを嗅ぎ出そうとしても意味はありません。 【収録内容】に記載されている通り、曲によってトップを交代で務めているところに、この団体の特異性が見られますが、単に回り持ちで交代しているのか、スコアの解釈を分業制にすることで、より多様性のある掘り下げを目的としているのか、ディスクから再生される音楽だけでは判然としません。 ただ、実質的なトップが女性のプリシュペンコらしいことは想像できます。 アルバン・ベルクSQに二度も師事していたり、数学、物理学、歴史などのワークショップにも参加しているだけあって、アメリカのアレキサンダーQSや、英連邦のアングロサクソン系などの第五世代のSQに見られるニュートラルでストレートな表現とは異なり、細部にまで目配りが行き届いた読みが演奏に現われており、アルテミスとしての独自性がそこかしこに感じ取ることができます。 特に作品95あたりから明瞭に聞き分けることが出来るでしょう。 カルテットのような最小限のユニットになると、録音面でも分離が良くなり、楽器が雄弁に語りだすものですが、ハフのブラームスのコンチェルトに感じたようなアドバンテージが感じられなかったのが残念です。 それにしても、メンバーの写真を切り張りした、コラージュにもなっていない、明度と彩度の低いボックスデザインは最低だと思います。  

    4 people agree with this review

    Agree with this review

  • ★★★★★ 

    ゆりぞう  |  兵庫県  |  不明  |  07/August/2012

    もちろん個人的な思い込みではあるが、ここには私が「ベートーヴェン」にイメージするものが見事に凝縮されているように思った。「そう、そうでなければならぬよな!」と喝采を叫びたくなるような計算され尽くしたディナーミクが聞き手の心をえぐるのである。音が深い(録音も良い)。そしてドンピシャのテンポ。私の中では、これまでのベストであるエマーソンを完全に超えた。ほぼ一日かけて一気に全曲を聴いてしまった。もちろん「ながら聞き」などはできない。ものすごい集中力を求められるが、かけがえのない時間を得ることができる素晴らしいセットである。

    7 people agree with this review

    Agree with this review

  • ★★★★★ 

    ニャンコ先生  |  Tochigi  |  不明  |  29/June/2012

    とにかく上手い、活きがいい。とは言っても、ゴリ押しせず、実にしなやかな快演である。録音も、そんな演奏を残響少なめにクリアにとらえている。一本調子に弾きとばすのでなく、ハッとさせられるような強弱、緩急の変化が随所に仕掛けられているのだが、そうした変化が、ラトルがしばしば陥るような「やりすぎのあざとさ」にまで行ってしまわないところが、またすばらしい。限定盤でこの価格。買っておくことを強く薦める。(あと何年か待てば値下げして再発売されるかも、と?・・・その読みは鋭い。しかし何年待たされるかはわからない・・・)

    7 people agree with this review

    Agree with this review

Showing 1 - 5 of 5 items