ﾉﾉ  |  大阪  |  不明  |  11/July/2007

地球と宇宙、想像を絶するほどの時間と距離の壁で引き裂かれた二人を描く。絶望と孤独の果てに、二人が見いだしたものとは？謎の宇宙生命体『ﾀﾙｼｱﾝ』との壮絶な戦闘のさなかでも、彼女の本当の闘いはあくまで自身の内的世界で展開しているのが面白い。充実しているSF的要素をあえて抑えることによって、二人の心の彷徨に真っ向から取り組もうという監督の強い姿勢が伝わってきた。恋愛をﾃｰﾏにしたｱﾆﾒのなかで、ある分野を極めたといってもいい。

 

ﾉﾉ  |  大阪  |  不明  |  08/July/2007

最後にこの作品を観たのは数年前だけれども、今でもその切れ切れの場面やｾﾘﾌがふっと甦ることがある。乗り越えようもない時間の壁で隔てられた二人の悲壮を鮮やかすぎるほどに描いていた…印象は強烈でした。ただし、悲劇的な運命に翻弄される二人への同情を狙った作品ではないことだけははっきりと強調したい。この物語に奇跡の入り込む余地はないが、絶望の果てにわずかな希望が残ることを期待して生き続ける二人の姿に強く感動した。そして、この作品は普段の自分がふと見過ごしてしまっているこの世界を再認識させてくれる。そういう意味でもこのｱﾆﾒは画期的だ。