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Svetlanov / USSR State SO The Art of Svetlanov (20CD)

User Review :5.0
(7)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
SC501
Number of Discs
:
20
Label
:
Format
:
CD
Other
:
Import

Product Description

アート・オブ・スヴェトラーノフ(20CD)
スクリベンダムのアルバムをまとめたお買得ボックス


スクリベンダム・レーベルがメロディアからライセンスを得てアビーロード・スタジオでARTリマスタリングをおこない発売したアルバム12タイトル計20枚のディスクをまとめたボックス・セットの登場。

【収録情報】


CD1
ブルックナー交響曲第8番

スヴェトラ・マニアに大人気の超個性的なブルックナー演奏。まさにソ連製重戦車といった趣の分厚い弦や強大な金管セクションが織り成す響きの洪水状態は、自然派のブルックナー演奏とは正反対。とはいえ、ときにマーラーやチャイコフスキーをさえ思わせるその壮麗な音楽には抗いがたい魅力も備わっています。

・ブルックナー:交響曲第8番ハ短調 WAB.108 [ノヴァーク第2稿]
 録音時期:1981年
 録音方式:ステレオ(セッション)


CD2
レスピーギ:ローマ三部作

許光俊氏も大絶賛の猟奇的野蛮演奏。その破壊的なまでの「アッピア街道の松」を聴くだけでもスヴェトラ好きなら感激もひとしお。実に13秒間(!)に及ぶ最後の和音が終わったあとのブラヴォーも当時のモスクワでのコンサートとしては異例の強烈さです。

・レスピーギ:交響詩『ローマの松』
・レスピーギ:交響詩『ローマの祭り』
・レスピーギ:交響詩『ローマの噴水』
 録音時期:1980年
 録音方式:ステレオ(ライヴ)


CD3, CD4
ベートーヴェン:『英雄』『運命』

いかにもスヴェトラーノフらしいユニークなベートーヴェン演奏が楽しめるアルバム。大編成モダン楽器オーケストラによる重厚長大型演奏の極致ともいうべき濃厚な表情を湛えた『英雄』のCDは以前からスヴェトラ好きのあいだでは有名なものでしたが、今回は『運命』との組み合わせとなっているのがポイント。『運命』も同じく重量級の演奏で、古典的な軽快さなどは微塵もありません。

・ベートーヴェン:交響曲第3番変ホ長調 Op.55『英雄』
・ベートーヴェン:交響曲第5番ハ短調 Op.67『運命』
 録音時期:1981年
 録音方式:ステレオ


CD5, CD6, CD7
・ブラームス:交響曲全集

許光俊氏がかつて著書で「肉のかたまりのように分厚く重たい和音、納豆のように延びる強烈なカンタービレ、巨大なたいまつのように熱いリズムというぐあいに、その表現力はすさまじく、現代の他の指揮者は誰も比肩できまい。さしずめかつてのスタン・ハンセン、ブレーキの壊れたダンプカーだ。どう見てもブラームスらしいウジウジしたところ、否、繊細さとは無縁だが、ひとつの表現として充分説得力がある」と絶賛したユニークな演奏。

・ブラームス:交響曲第1番ハ短調 op.68
・ブラームス:交響曲第2番ニ長調 op.73
・ブラームス:交響曲第3番ヘ長調 op.90
・ブラームス:交響曲第4番ホ短調 op.98
 録音時期:1981年
 録音方式:ステレオ


CD8, CD9, CD10, CD11, CD12, CD13
チャイコフスキー:交響曲全集

交響曲は、まだ39歳だったスヴェトラーノフによる意気軒昂、迫力満点の演奏が揃っており、特に後期の3曲は、晩年のスヴェトラーノフからは考えられないパワフルさが素晴らしく、その壮絶なまでの音楽づくりに、改めてこの指揮者のカリスマ性を見る思いがします。

・交響曲第1番ト短調 Op.13『冬の日の幻想』 ・交響曲第2番ハ短調 Op.17『ウクライナ』 ・交響曲第3番ニ長調 Op.29『ポーランド』 ・交響曲第4番ヘ短調 Op.36 ・交響曲第5番ホ短調 Op.64 ・交響曲第6番ロ短調 Op.74『悲愴』 ・マンフレッド交響曲
・スラヴ行進曲
・テンペスト
・フランチェスカ・ダ・リミニ
・イタリア奇想曲
・アンダンテ・カンタービレ
・1812年
・弦楽セレナーデ
・ロメオとジュリエット
 録音時期:1967年(交響曲)
 録音方式:ステレオ


CD14
ショスタコーヴィチ:『レニングラード』(セッション)

セッション録音で各楽器の音がきちんと聴こえるため、作品に備わる暴力性や抒情性が多彩な表情で示される仕上がりとなっています。

・ショスタコーヴィチ:交響曲第7番『レニングラード』  録音時期:1968年
 録音方式:ステレオ(セッション)


CD15
ショスタコーヴィチ:『レニングラード』(ライヴ)

モスクワにおける実況録音で、スクリベンダムで初めて公になった音源です。『レニングラード』は、他にも数種の演奏がリリースされているスヴェトラーノフ得意の作品。ここでも「戦車」に例えられる爆走ぶりと圧倒的な重量感にみちたヘヴィなアプローチが強烈で、特にナチスのレニングラード侵攻を描写したとされる第1楽章にはやはり凄まじいものがあります。

・ショスタコーヴィチ:交響曲第7番『レニングラード』  録音時期:1978年2月28日
 録音方式:ステレオ(ライヴ)


CD16
フレンニコフ交響曲全集

ソ連政府公認(?)の大迫力交響曲をメロディア離れした優秀録音楽しめる内容。1957年から1992年の36年間にわたってソ連作曲家同盟第1書記を務めた作曲家、フレンニコフは、1913年6月10日、イェレツに誕生。はじめグネーシン音楽院でグネーシンとゲルマンに作曲を師事。ついで、モスクワ音楽院で作曲をシェバリーンに、ピアノをネイガウスに学び、1936年に卒業。1948年にソ連作曲家同盟書記長に就任し、以後、長年にわたってソ連楽壇の体制側重鎮として辣腕を振るいます。
 その音楽はライバル(?)のショスタコーヴィチとは対照的な肯定的な明るさ、健康的な激しさ、素朴な嘆きや悲しみの表現に長けた大変に親しみやすいもので、ジャンルも交響曲や協奏曲、バレエ、オペラ、オペレッタ、映画音楽など実に多岐にわたっています。
 それらの作品がいかに広く受け入れられたかは、1963年のソ連邦人民芸術家賞、1973年の社会主義労働英雄賞、1974年のレーニン賞など、数々の栄誉ある受賞からも明らかです。まさに体制の申し子のような作曲家として、ソ連音楽の大衆化路線を推進したフレンニコフでしたが、3曲の交響曲はその英雄的な力強さと喜怒哀楽表現の異様なまでの克明さによって、交響曲ファンやロシア音楽ファンにカルトな人気を博しており、特に強烈な第2番は、モービル・フィデリティのCD(廃盤)がマニアの間でお宝として珍重されていました。スクリベンダムから登場したアルバムにはその第2番と共に、初CD化となる第1番、第3番も収められており、凶暴大音響ファンの溜飲を下げる効果も十分と思われます。

・交響曲第1番 変ロ短調 OP.4
・交響曲第2番 ハ短調 OP.9
・交響曲第3番 OP.22
 録音時期:1973年、1978年(2番)
 録音方式:ステレオ(セッション)


CD17
『新世界』『春の祭典』『鉄工場』

モソロフの『鉄工場』は、ロシアン未来派の傑作として有名な小品ですが、その近代工場を描いたという曲趣の面白さはスヴェトラーノフにぴったり。弦楽と木管中心に猛烈な速度で示される無機的な単純作業の繰り返しと、金管のファナティックな叫び、金属板や金鎚を交えたパーカッションの破壊的なまでのハイ・テンション・サウンドは、まさにスヴェトラーノフ&ソ連国立響でなくては成しえない世界。このコンビ最高の演奏のひとつと称えられることも納得の名演奏です。
 『春の祭典』はスヴェトラーノフ屈指の暴力演奏。世に名高いヴァイオレンスぶりは本当に凄まじく、「近代管弦楽法の昇華」とされるこの作品が、広大なロシアの大地もせましとのたうち回る巨大な怪獣もさながらに変貌しているさまには絶句。ロシア産の『ハルサイ』としては、こののちもフェドセーエフ盤やゲルギエフ盤がありますが、それら後輩たちとは生きてきた“時代”とパワーが違い過ぎます。
 『新世界より』は、1981年3月17日のライヴ録音で、頭痛がしてくるほどの衝撃が連続するオキテ破りの超爆演です。第1楽章は開始からしばらくは手探りが続きますが、第2主題を晩年のバーンスタイン以上にコッテリ歌い上げたあたりからエンジン全開、金管の咆哮が破壊的エネルギーを惜しげもなく放射しながら、怒涛のクライマックスへとばく進します。
 第2楽章では、“家路”のテーマより、哀愁の色濃い第2主題に肩入れして嫋々たる濃厚さを示す一方、第一楽章の一主題が回帰する箇所では、信じがたいほどの金管の強烈さ(下品さ?)をアピール。
 続く第3楽章でも、暴走する第1主題と、思い切りのどかな第2主題との対比を強烈につけるあたり非常に印象的ですが、この演奏のキモはなんといっても終楽章。冒頭からやたら物々しく、金管ファンファーレが天を突く怪鳥の叫びなら、キマリまくるティンパニは地を裂くばかり、おまけに情緒的な旋律は弦がベターっと歌ったりと、重戦車の激走&綿々たる情緒が錯綜する目まぐるしい展開は痛快のひと言です。
 そして驚愕の終結部。この曲はオケの全奏のあとホルンと木管が残り、万感の余韻とともに終るのがふつうですが、ここでは何と全強奏フルパワーのままフィニッシュ!
 こんな処理は確認できた範囲では他に類がなく、まさに前代未聞「泣く子も黙る」荒ワザです。

・ストラヴィンスキー:バレエ音楽『春の祭典』
 録音時期:1966年
 録音方式:ステレオ(セッション)

・ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調 OP.95『新世界より』
 録音時期:1981年
 録音方式:ステレオ(ライヴ)

・モソロフ:交響的エピソード『鉄工場』OP.19
 録音時期:1975年
 録音方式:ステレオ(セッション)


CD18
・エルガー:交響曲第2番、『海の絵』

 交響曲第2番は以前LPで発売されており、そのユニークな演奏によってマニアを虜にし、大いに珍重されていたという逸品。全体に速めのテンポ設定で、特に第1楽章でのダイナミズムは聴きものです。ときに凶暴ですらあるその音楽づくりは圧倒的といってよいもので、この曲の通常の演奏とは大きく様相が異なるものの、これはこれで作品解釈の幅広さを示すものとして興味深いものといえるのではないでしょうか。なにしろエルガーの第2交響曲には、なぜか英国のオーケストラしかレコーディングがないため、こうしてほかの国のオーケストラで聴くと、そのパワーや奏法、カラーの違いから来る印象の差が鮮明に浮かび上がるからです。また、そこにスヴェトラーノフの扇情的かつ強烈なクライマックス構築の手法が加わることで、演奏の個性はさらに際立ってくるものと思われます。
 オーケストラ伴奏付き歌曲集である『海の絵』は、ネスとのレジデンティ盤に続くスヴェトラーノフ2種目の録音。スヴェトラーノフはなぜか「海」について書かれた作品にこだわっており、ドビュッシーの『海』を筆頭に、グラズノフ:『海』、チュルリョーニス:『海』、ニーストレム:交響曲第3番『海の交響曲』、アルヴェーン:交響曲第4番 『海辺の岩礁から』といったオーケストラ作品のほか、ショーソン:『愛と海の詩』、ニーストレム:『海に寄せる歌』といった管弦楽伴奏歌曲もとりあげています。
 エルガーの『海の絵』は、そうした一連の「海」関連作品の中では、穏やかな美しさにあふれたものといえ、同時期に書かれた『エニグマ変奏曲』をも思わせる親しみやすさが息長い人気に繋がっておるものと思われます。
 作品は、5つのナンバーで構成されており、詩はそれぞれ異なる人物によって書かれています。なお、第2曲のアリス・エルガーは、エルガーの愛妻、キャロライン・アリスで、エルガーは、このほかにも彼女の詩作によって10曲を越える作品を書き上げています。ちなみに、エニグマ変奏曲第1変奏でC.A.E.として描かれていたのは彼女で、有名な『愛の挨拶』が献呈されたのも彼女でした。なお、この「港にて」は、もともとは単独の歌曲『残るのは愛のみ』という作品で、タイトルを変えてこの曲集に組み入れられたというものです。歌はメゾのラリッサ・アフデーエワが担当。

・エルガー:『海の絵』 Op.37
 「海の子守歌」(詩:ローデン・ノエル)
 「港にて」(詩:アリス・エルガー)
 「安息日の朝の海」(詩:エリザベス・ブラウニング)
 「さんご礁のあるところ」(詩:リチャード・ガーネット)
 「泳ぐ人」(詩:リンゼイ・ゴードン)
・アンコール
 「さんご礁のあるところ」(詩:リチャード・ガーネット)

・エルガー:交響曲第2番変ホ長調 Op.63
 録音時期:1977年4月11日
 録音方式:ステレオ(ライヴ)


CD19
ラフマニノフ:交響曲第2番、チャイコ:フランチェスカ・ダ・リミ

スヴェトラーノフ指揮するラフマニノフの交響曲第2番は、すでにCDが3種(4種?)リリースされており、独得の濃厚な表現で知られていますが、今回登場するのは1985年にライヴ録音されたもので、実演ゆえか演奏時間も短めになっているのが特徴。
 組み合わせのチャイコフスキー:『フランチェスカ・ダ・リミニ』は、劇的な効果に富む作品です。

・ラフマニノフ:交響曲第2番
・チャイコフスキー:フランチェスカ・ダ・リミニ
 録音時期:1985年
 録音方式:ステレオ(ライヴ)

CD20
・サン=サーンス『オルガン付き』、フランク:交響曲ニ短調

スヴェトラ・ファン大喜びの好カップリング。これら2曲はもともとフランス音楽系ながらもガッチリしたフォルムと手ごたえある重量感を持った作品なのですが、スヴェトラーノフの手にかかると、そうした傾向にさらに拍車がかかり、強大で主張の強い音たちが束となって音塊を形成するさまには仰天するほかありません。
 特にサン=サーンスは期待通り(?)の騒乱ぶりで、その力強さはファンにはたまらないところ。この作品は名前のとおり、オルガンをともなって華麗に展開する後半部のオーケストラ・サウンドが一般的には聴きものなのですが、ここでの演奏はとにかく異常に重厚かつ壮大、オルガンなどにはビクともしない(?)ソ連国立交響楽団の圧倒的な寄り切りぶりが痛快です。
 フランクも強烈。サン=サーンス同様、循環形式を採用した堅固な造形美を持つこの作品に、スヴェトラーノフは場違いなまでの激情を込め、凄まじいというほかないクライマックスを構築することに成功しています。

・サン=サーンス:交響曲第3番ハ短調 OP.78 『オルガン付き』
 録音時期:1982年6月9日
 録音方式:ステレオ

・フランク:交響曲ニ短調
 録音時期:1981年3月17日
 録音方式:ステレオ(ライヴ)



 ソ連国立交響楽団
 エフゲニー・スヴェトラーノフ(指揮)

 リマスタリング・エンジニア:イアン・ジョーンズ(アビーロード・スタジオ)


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2014年に購入しました。充実した内容で満足...

投稿日:2023/10/24 (火)

2014年に購入しました。充実した内容で満足しています。大オーケストラによる重厚な演奏が好きな方には堪らないのではないかと思います。さて、別のレビュワーの方が指摘されているDisc12収録のチャイコフスキー弦楽セレナーデを念のためIMSLPでスコアをダウンロードして確認しながら聞いたのですが、トラック5(第1楽章 11’22”)、トラック8(第4楽章 7’52”)とも異常はありませんでした。久しぶりに聞いたのですが、第1楽章は他の10分弱の所要時間の演奏に比べて、大編成の弦楽オーケストラのたっぷりとした響きがユニークで聴き応え十分でした。スコアを見ながら聞くと、スヴェトラーノフは、強弱(デュナミーク)の扱いが比較的自由なような気がします。典型例がドヴォルザークの交響曲「新世界より」のフィナーレにも驚きの仕掛けでしょうか?

portusnovus さん | Kanagawa | 不明

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ラフマニノフの交響曲第2番が素晴らしい。...

投稿日:2021/08/18 (水)

ラフマニノフの交響曲第2番が素晴らしい。濃厚な語り口だが、自然に音楽が流れ、ロシアの空気感や大地の香りが伝わるようだ。スヴェトラーノフの職人芸を堪能できる。

ウィーンベルリン さん | 茨城県 | 不明

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一部しか聞けていないが評判のとおりの演奏...

投稿日:2020/02/08 (土)

一部しか聞けていないが評判のとおりの演奏で、ベートーヴェン「運命」はすごすぎる。ただ、チャイコフスキーの「弦楽セレナーデ」(CD12)において録音ミスと思しき部分があります。トラック8の最終部が欠落しており、それがトラック5の終わりからトラック6のはじめの部分に記録されていると思われる。現在、個別の不良か録音ミスか問い合わせ中。

せごびあ さん | 愛知県 | 不明

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