澤野工房 3月新譜
Thursday, March 18th 2010
1979年生まれの新鋭ピアニスト、エルマー・ブラス。今回のアルバムが2作目となる非常にフレッシュなプレーヤーですが、秘められた力と可能性が澤野工房の目に留まり、以前からリリースに向けての準備が進められていましたが、満を持して遂にデビューとなりました。
メンバーにはアルバート・マンゲルスドルフのグループにも参加したドイツのトップ・ベーシスト、マルクス・シーフェルデッカーと、ドイツ・シーンで幅広く活躍するドラマーで、近年はアントニオ・ファラオ・トリオの活動でも知られるグィード・メイを配した鉄壁のジャーマン・トリオ。
前作では結構ハードに弾き込んでいましたが、ベテランのサポートを得て臨んだ本セッションでは、リラックスしながらも示唆に富む最良の部分がうまく引き出された珠玉のトリオ演奏を繰り広げていて、ヨーロッパのミュージシャンの演奏能力の高さはもとより、層の厚さを実感させられる、素晴らしい作品に仕上がっています。
冒頭から2曲続けてエバンスゆかりの曲でスタート。M-1 はシナトラのトミー・ドーシー時代のヒット曲ですが、エバンスの『インタープレイ』でも取り上げられた愛らしいナンバー。三者の丁々発止のやりとりに心が躍ります。続く M-2 のワルツは、まるでエバンスのために作曲されたと思えるほどイメージが重なる曲ですが、ここでは、ロマンチシズムを湛えた表現で曲自体の感性を見事につかんでいます。
中盤にはアルバム・タイトルにもなっているウエイン・ショーターのブルーノート名盤『ナイト・ドリーマー』から、AB面の1曲目 M-5、8 が取り上げられていますが、その前後にはバカラック M-9 や、ソニー・スティットの M-3、ジーン・アモンズの M-6、チャーリー・パーカーの M-10 などジャム・セッションで映えるバップ・ナンバーや、古いスタンダード M-4、7、12 がバランスよく並べられていて、この有望ピアニストの魅力が、あらゆる方向から、あますところなく紹介されています。
収録曲
- 1. I'll Never Smile Again
- 2. How My Heart Sings
- 3. The Eternal Triangle
- 4. A Nightingale Sang in Berkeley Square
- 5. Black Nile
- 6. Red Top
- 7. My Heart Stood Still
- 8. Night Dreamer
- 9. The Look of Love
- 10. Dewey Square
- 11. We'll Be Together Again
- 12. In the Still of the Night
メンバー
Elmar Brass(p) Markus Schieferdecker(b) Guido May(ds) 2008年12月&2009年1月録音Modern Jazz Latest News
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