今回のリイシューはリマスターもされてないようだし、歌詞対訳もついてないのでちとむかつく。でも内容は最高。ロック史上最も過小評価されてるバンドの最高傑作の１枚と言い切れる。

変幻自在の楽曲でかなり面白い。とてもスリリングな曲を作るバンド。こっそり異様な要素の音を忍び込ませる辺りはPixiesに似て天才的です。ヴォーカルもハジケていて飽きさせない。買え！

最高傑作の誉れ高い《The Real Ramona》発表後、作品に華やかさと多彩さをもたらしていたタニヤ・ドネリーが脱退、ミュージズは解散の危機を迎え、クリスティンは心の病が再発。そんな満身創痍の状態で制作されたためか作風は暗く、聴いてていたたまれなくなる。もちろん、クリスティンの十八番、暗い情念の叫びを堪能できる作品であることも確かなのだが。