Eugene Onegin: Vick A.davis / Lpo Prokina Drabowicz (Glyndebourne)

チャイコフスキー『エフゲニー・オネーギン』全曲（日本語字幕付）
グレアム・ヴィック演出、アンドルーデイヴィス指揮
グラインドボーン・オペラ１９９４

数々の美しいアリアや楽しい合唱曲、そして大舞踏会の場面での壮麗な「ポロネーズ」によって知られるチャイコフスキーのオペラ『エフゲニー・オネーギン』の良質な映像作品。
　「ほとんど完璧な作品を創り上げている」と英デイリー・テレグラフ紙で絶賛された舞台のライヴ映像でもあります。

【配役】
素朴な娘から堂々とした貴婦人へと変貌していくタチアーナ役を演じるのはロシアの有名ソプラノ、エレーナ・プロキナ。いろいろと不満を抱えて苦悩する役どころのオネーギン役は、2007年に41歳で亡くなってしまったポーランドのバリトン、ヴォイテク・ドラボヴィツ。タティアナのおさななじみで、オネーギンの浅慮と不機嫌の犠牲になるレンスキー役にはアメリカのテノール、マーティン・トンプソン。その恋人のオルガ役にはイギリスのメゾソプラノ、ルイーズ・ウィンター。タチアーナの母、ラーリナにはオーストラリアのメゾソプラノ、イヴォンヌ・ミントン。グレーミン公爵にはノルウェーのバス、フロデ・オルステンという国際的なキャスティングです。

【指揮とオケ＆コーラス】
指揮は1944年生まれのイギリス人、アンドルー・デイヴィス。ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団を入念に統率してチャイコフスキーのオーケストレーションの素晴らしさを見事に引き出し、随所で印象的なサウンドを聴かせています。グラインドボーン・コーラスも立派。

【演出】
演出はイギリスのグレアム・ヴィック。1953年リヴァプール生まれの人物で、最初、スコティッシュ・オペラでの仕事で知られるようになり、現在では世界的な活躍ぶりで知られています。バロック・オペラから現代作品に至る幅広い演目について、音楽の進行を尊重しながら適度な抽象化や象徴的な手法を導入することで劇の流れを巧みにコントロール、オペラを音楽と劇で乖離させずに観衆の集中力を高める手法でこれまで数々の成功を収めてきました。
　ここでもコンパクトなグラインドボーンの舞台をうまく使って、抒情的で繊細な心情の反映された作品を巧みに表現しています。（ＨＭＶ）

【収録情報】
● チャイコフスキー　歌劇『エフゲニー・オネーギン』全曲

　タティアナ：エレーナ・プロキナ
　エフゲニー・オネーギン：ヴォイテク・ドラボヴィツ
　レンスキー：マーティン・トンプソン
　オリガ：ルイーズ・ウィンター
　ラーリナ夫人：イヴォンヌ・ミントン
　グレーミン公爵：フロデ・オルステン
　フィリピエヴナ：リュドミラ・フィラトワ
　ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
　指揮：アンドルー・デイヴィス
　演出：グレアム・ヴィック

　収録：1994年7月、グラインドボーン・オペラ

　収録時間： 154分
　画面：カラー、4:3
　音声：ドルビー・デジタル/ステレオ
　字幕：日本語、英語