N.W.O.B.H.Mをリアルタイムに体験した世代ではありませんが、結成から10年後の奇跡の復活を遂げた90年代からのファンです。2ndのプレデター・イン・ディスガイズは、現在では方向性が散漫との評価が一般的ですが、個人的には素晴らしい作品でした。そして、その後ブートで1stを入手して初めて聴いたときの衝撃はいまでも忘れられません。現在進行形のメタルファンの方からしたらオールドスタイルかもしれませんが、あの時代に想いを馳せながら聴くと、これはやはり懐古趣味以上の、日本のファンに向けた素晴らしい贈り物だと思います。2012.1.12の来日ライブ、とても素晴らしい内容でした。このバンドに出会えてよかったと心から思いました。この作品をきっかけに、ひとりでも新しいファンが増えることを願ってやみません。

大ベテランの彼らの作品ですが、落ち着いて楽しい演奏と思いきや、超ド級の真剣勝負、今年のベストアルバムに余裕で食い込みそうな予感です。 オープニングIn Timeからもうガッツポーズですが、本作のハイライトは4・5・6・7・8曲目の怒濤の泣きとドラマシズムの連発です。ずっと持ち続けた持ち味と、新しい感性がしっかりかみ合って、これまでに無い完成度にたどり着いているのでは無いかと思います。

ﾒﾛﾃﾞｨｯｸﾊｰﾄﾞの老舗の本ﾊﾞﾝﾄﾞの3rd。雑誌では現在入手が困難な1stがしばしば名盤として取り上げられるが、本ﾊﾞﾝﾄﾞ未聴の方は本作品以降がお薦め。泣きのﾒﾛﾃﾞｨと分厚いｺｰﾗｽは極めて良質だ。ｱｲｱﾝﾒｲﾃﾞﾝと同時期のﾊﾞﾝﾄﾞにもかかわらず評価が低いのは音楽性の違い、1st後のﾌﾞﾗﾝｸ等々あるが、ﾊﾞﾝﾄﾞの顔となる強烈な個性のﾎﾞｰｶﾙを獲得出来なかったこと。