アイルランドが誇るトラッド・グループが贈る再編作にして傑作。トラッド・グループには専任のフィドラーを擁しそれが重要な面を担っているものが多いが、プランクシティの場合はイーリアンパイプとホイッスルがその役割を果たしている。特にゆったりとしたインストでのパイプの響きは非常に優雅。クリスティとアンディのヴォーカルは滑らかで、聴いていると何故かほっとしてしまうお父さんヴォイス（別名あったかヴォイス）の典型。東儀秀樹が好きな人にも勧めたい。

８２年にリリースされたＰｌａｎｘｔｙ のラストアルバム。ボブ・ディランや ウィリアム・バード（宮廷音楽）の曲が 楽しめる。全体を通して何処か暗い。 イーリアンパイプの音がジャケのもの悲 しさを表現している様だ。聴き込む程に 味わい深くなる名作中の名作。

　アイリッシュ・トラッドの最重要グループの1つによる記念すべき1作目、72年作。ブズーキをサウスポーで爪弾くドーナル・ラニー以下、イーリアンパイプとティンホイッスルを操るリアム・オフリン、そしてゆったりたっぷりの〜んびりのお父さん声２人、アンディ・アーヴァインとクリスティ・ムーア。絶妙のコンビネーションを誇るカルテットによる本作は、同じアイリッシュ・トラッドでもチーフタンズのようにダンス〜！ケルト〜！はしていなくて、思わず安堵のため息が漏れそうなぐらいしなやかでしっとり。しかし演奏力はさすがに高い。