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Ania Dorfmann : The Complete RCA Victor Recordings (9CD)

User Review :5.0
(1)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
88985390102
Number of Discs
:
9
Label
:
RCA
Format
:
CD
Other
:
Limited,Import

Product Description

アニア・ドーフマン/コンプリート・RCAビクター・レコーディングズ(9CD)

ロシアのオデッサ出身で、トスカニーニが共演した最初の女流ピアニスト、アニア・ドーフマンがRCAに残した全録音を初めて集大成。未発売曲3トラックを含む、初CD化音源多数。
 アニア・ドーフマンは、1899年7月9日、南ロシア、ウクライナ地方オデッサ生まれ。早くよりピアノに対して才能を示し、11歳でデビュー。同じころ同郷の神童ハイフェッツとの共演も果たしています。その後パリ音楽院に学び、名教師として知られたイシドール・フィリップに師事。卒業後ロシアに帰国するも革命の混乱を避けてヨーロッパに戻り、1920年から約15年間にわたってロンドンをベースに積極的な演奏活動を行ない、メンゲルベルク、ビーチャム、ヘンリー・ウッドら名だたる名指揮者と共演しています。1936年にニューヨーク・デビューを果たして成功を収めたドーフマンはアメリカに拠点を移し、1939年にはトスカニーニとNBC交響楽団による歴史的なベートーヴェン・チクルスの最終日に『合唱幻想曲』(この時のライヴ録音は当ボックスのDISC1に収録)を演奏して絶賛を博し、世界一流のピアニストとしてその名声を高めました。1947年にはハリウッド映画「いのち短し」でピアニスト役のバーバラ・スタンウィックの演奏部分を担当しています。1950年代にはジュリアード音楽院のピアノ科教授となり、1983年に引退するまで行進の指導に当たりました。1984年4月21日、ニューヨークで亡くなっています。
 ここに収録された音源は、1945〜1959年にRCAに残された全セッション録音で、後半生は教育活動に重点を置いたドーフマンのほぼ全ての録音にあたります。1945年8月にトスカニーニ&NBC響との共演で録音されたベートーヴェンのピアノ協奏曲第1番(DISC1)を皮切りに、協奏曲ではラインスドルフ&フィラデルフィア・ロビン・フッド・デル管とのグリーグとメンデルスゾーンの第1番(DISC4)があり、ソロではメンデルスゾーン『無言歌集』の最初の全曲録音(DISC7-8)をはじめ、ロマン派の小品集(DISC5)、チャイコフスキー『四季』(DISC6)に及びます。RCAへの最後の録音となった1958〜59年のシューマン『謝肉祭』『幻想小曲集』(DISC9)は、同時にドーフマン唯一のステレオ録音となりました。いずれの作品においてもドーフマンの技巧は素晴らしく、特に低音の響きは力強くたくまく、一方女性特有の柔和なタッチによる優美さも兼ね備えており、この二つの特徴を彼女は十二分に把握し、それらを巧みに演奏に反映させています。また上述のトスカニーニ&NBC響との1939年のベートーヴェン・チクルスにおける『合唱幻想曲』(DISC1)が正規音源から初めて発売されるのも当ボックス・セットの特筆すべきポイントです。トスカニーニがNBC響に着任して3シーズン目のハイライトとなったこの歴史的なチクルスの第6夜・最終日で、第9とともに演奏されたこの『合唱幻想曲』はトスカニーニにとってこの曲の初演奏でもあり、会場もそれまでの5回のチクルスが行なわれたNBC 8Hスタジオからカーネギーホールに移され、大きな注目を集めました。そしてトスカニーニに一歩も引けを取らないドーフマンの幻想味あふれる堂々たる演奏は、コンサートに集った聴衆のみならずラジオを通じて米国の数多い音楽ファンの耳に届き、彼女の卓越した音楽性を広めることになりました。トスカニーニとはこれ以後もドーフマンと共演し、1942年のニューヨーク・フィルとのベートーヴェン・チクルス(三重協奏曲)、1944年11月のNBC響定期(ベートーヴェン第1番)の放送録音も残されています。
 いずれもソニークラシカルが保管する原盤およびアナログ・マスターより24bit/192kHzリマスター(『合唱幻想曲』はRCA音源ではなく、NBC放送のトランスクリプション・ディスクによる)。各ディスクは米国初出LPのジャケット・デザイン仕様による紙ジャケットに収められ、厚紙製クラムシェルボックスに収容されています。オールカラー・ブックレットには詳細な録音データを含むトラックリストとディスコグラフィを掲載しています。(輸入元情報)

【収録情報】
Disc1
● ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番ハ長調 Op.15

 NBC交響楽団
 アルトゥーロ・トスカニーニ(指揮)
 録音:1945年8月9日、カーネギーホール

● ベートーヴェン:合唱幻想曲 Op.80

 ウェストミンスター合唱団
 NBC交響楽団
 アルトゥーロ・トスカニーニ(指揮)
 録音:1939年12月2日、カーネギーホールでのライヴ・レコーディング

● リスト:ため息 S.144-3
 録音:1947年1月17日、ニューヨーク、RCAビクター第2スタジオ

● シューマン:飛翔 Op.12-2
 録音:1947年1月17日、ニューヨーク、RCAビクター第2スタジオ

● シューマン:なぜ、きまぐれ、夢のもつれ Op.12-3,4,7
 録音:1947年11月26日、ニューヨーク、RCAビクター第2&6スタジオ

● ベートーヴェン:6つのエコセーズ WoO.83
 録音:1947年11月26日、ニューヨーク、RCAビクター第2&6スタジオ

● メンデルスゾーン:ロンド・カプリチオーソ ホ長調 Op.14
 録音:1947年11月26日、ニューヨーク、RCAビクター第2&6スタジオ

Disc2
● ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調 Op.27-2『月光』
● ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第8番ハ短調 Op.13『悲愴』

 録音:1952年7月22日、6月23日、ニューヨーク、タウンホール

Disc3
● ショパン:ワルツ集(全14曲)

 録音:1953年2-5月、ニューヨーク、タウンホール

Disc4
● グリーグ:ピアノ協奏曲イ短調 Op.16
● メンデルスゾーン:ピアノ協奏曲第1番ト短調 Op.25


 フィラデルフィア・ロビンフッド・デル管弦楽団
 エーリヒ・ラインスドルフ(指揮)
 録音:1953年7月7,8日、フィラデルフィア、アカデミー・オブ・ミュージック

Disc5
● メンデルスゾーン:蝶々 Op.2
● メンデルスゾーン:ロンド・カプリチオーソ ホ長調 Op.14
● メンデルスゾーン:五月のそよ風 Op.62-1
● メンデルスゾーン:紡ぎ歌 Op.67-4
● ショパン:3つのエコセーズ Op.72-3
● リスト:ため息 Op.144-3
● ラヴェル:ソナチネ M.40
● モネッティ:『泥棒とオールドミス』の主題によるリチェルカーレとトッカータ

 録音:1952年1月〜1953年1月、ニューヨーク、タウンホール

Disc6
● チャイコフスキー:子どものためのアルバム Op.39
 録音:1954年4月12日、ニューヨーク、タウンホール

● シューマン:子供のためのアルバム Op.68より第2,6,7,8,10,12,16番
● チャイコフスキー:『四季』より2月*、3月*、4月、6月、8月*、10月、11月、12月
 録音:1945年6月8日、ニューヨーク、タウンホール

Disc7-8
● メンデルスゾーン:無言歌全集(全48曲)
● メンデルスゾーン:舟歌 イ短調

 録音:1954年4月〜1955年12月、ニューヨーク、タウンホール、ウェブスターホール

Disc9
● シューマン:謝肉祭 Op.9
● シューマン:幻想小曲集 Op.12

 録音:1958年9月〜1959年9月、ニューヨーク、タウンホール(ステレオ録音)

 アニア・ドーフマン(ピアノ)

 録音方式:モノラル(Disc1-8)、ステレオ(Disc9)
 *=未発表/世界初発売音源

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

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ステレオ録音のシューマンと同時期の外箱の...

投稿日:2017/08/22 (火)

ステレオ録音のシューマンと同時期の外箱の容貌を見ると、活発な大阪のおばちゃん風に見えるが、演奏もまさにそんな感じ。女性らしからぬ粗さもあるが、闊達で力強く真っすぐな演奏。ショパンやメンデルスゾーンなどいわゆる作曲者らしさに目をつぶっても非常に面白い。そういうことで、ベートーヴェンの協奏曲もトスカニーニの芸風とドンピシャ。モノでもマスタリングも良く非常に楽しく聴ける。ソニーのこの手の箱には最近大変助かっているが、リヒテル・アラウ・ワッツ…と持っていても。繰り返し面白がって聴くのが、これとマリラ・ジョナスというのは何だなという感じ。

ぬぬぬ さん | 不明 | 不明

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