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少年アリは修理してもらったばかりの妹ザーラの靴を買い物の途中でうっかり失くしてしまう。屑屋が誤って持っていってしまったのだ。親にも言えず、靴が一足ずつしかないふたりは、まず妹がアリの運動靴を履いて学校に行き、下校途中で履き替えて次にアリが学校に行くことにする。そのためアリはどんなに走っても遅刻してしまい、先生に目をつけられてしまう。
アリの家は貧しく、母はよその家の洗濯物を洗って家計を助けているが、大家から毎日のように文句を言われている。ぎっくり腰も患って、母はいつも気分が優れない。そのことで父も小言が多くなり、靴のことはますます言い出せない。一足の運動靴を大切に履こうと、ふたりは片方ずつを一緒に洗う。
だがザーラはやっぱり、アリの靴をはいて学校に行くことに我慢できない。アリの運動靴はぶかぶかで、脱げて溝に落ちてしまったり、学校でもいつも恥ずかしく思っていたのだ。そんな時、ザーラはなくなった自分の靴を下級生が履いているのを見つけた。靴を返してもらおうとアリとふたりでその子の家まで出かけるが、彼女の父親が目が見えないこと、自分たちよりもつつましい暮らしをしていることを知って言い出せなくなる。
モスクの集会で、金持ちの家に飛び込みで庭の手入れに行くと、いい小遣い稼ぎになると教えられたアリの父は、早速休日にアリを連れてお屋敷街に向かう。臆して戸惑う父だったが、アリの機転で上手く仕事にありついた。アリと同じ年ごろの少年がお爺さんとふたりで住んでいる家では、報酬もはずんでくれた。帰り道、アリが父に妹の靴を新調してくれと頼むと、このアルバイトを続ければ何でも買ってやれると言ってくれた。だがその直後、ふたりの乗った自転車のブレーキが利かなくなって街路樹に衝突し、父は大怪我をしてしまう。やっぱり靴は、買ってもらえそうにない。
そんな時、小学生のマラソン大会が行われることになり、アリの学校でも選手が募集される。よく見ると3等の賞品は運動靴。新品の靴ならば、靴屋で女の子の靴と換えてくれるだろう。締め切りは過ぎていたが、アリはどうしても出場しなければならないと頼み込み、先生もアリのタイムを測って出場させることにする。いよいよマラソン大会の当日。アリは妹のために3等になろうと必死に走るのだった。
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投稿日:2004/07/31 (土)
投稿日:2003/09/11 (木)
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