CD Import

Orchestral Works : Boulez / Cleveland Orchestra, Chung Myung-Whun / French Radio Philharmonic, Bastille Orchestra, etc (10CD)

Messiaen, Olivier (1908-1992)

User Review :5.0
(2)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
4790114
Number of Discs
:
10
Label
:
Format
:
CD
Other
:
Import

Product Description

メシアン:管弦楽作品集(10CD)
トゥーランガリーラから彼方の閃光まで!
ブーレーズ、チョン・ミョンフン、シャイー、他


20世紀を代表する作曲家の一人、オリヴィエ・メシアンは、豊かな色彩を持つオーケストラ作品によってよく知られています。一方でメシアンは、神学者ならではのカトリシズムを感じさせる作品を数多く書いたことでも有名で、60年以上も教会オルガニストとして活躍、高度な即興演奏と宗教音楽の作曲によって深い信仰心をあらわしてもいました。
 メシアンは鳥の声にも絶大な関心を持ち、鳥類学者として世界中の鳥の声を採譜して作品に取り込み、また、「リズムの創作家」と自ら称し、インドやギリシャなどのさまざまなリズムを研究、作品にも反映させてユニークな世界を構築しています。
 メシアンはまた、音を聴くと色彩や模様が思い浮かぶという「共感覚」の持ち主でもあり、そのことは、彼の作品のユニークな性格を決定付ける大きな要因になっているものと考えられています。
 今回登場する10枚組ボックスは、メシアンが最も得意とした領域である、オーケストラの活躍する作品を集めたものです。メシアンならではの複雑なリズムや大胆な旋律、そして色彩豊かな音色によって描かれる目の覚めるような音響美の世界を、ブーレーズとチョン・ミョンフン、シャイーほかの演奏で集めた高水準な内容のコレクションです。
 参考までに、音源が含まれていたもとのアルバムのジャケット画像を表示しておきます。(HMV)

【収録情報】


CD1
・『ミのための詩』
・『鳥の目覚め』
・『七つの俳諧−日本の素描』
 ピエール=ロラン・エマール(ピアノ)
 フランソワーズ・ポレ(ソプラノ)
 クリーヴランド管弦楽団
 ピエール・ブーレーズ(指揮)
 録音:1994年、1996年(デジタル)

CD2
・『神の降臨のための3つの小典礼』
・『天の都市の色彩』
・『聖体秘蹟への賛歌』
 フランス国立放送フィルハーモニー管弦楽団
 チョン・ミョンフン(指揮)
 録音:2008年(デジタル)

・『抑留者たちの歌』
 BBC交響楽団&合唱団
 アンドリュー・デイヴィス(指揮)
 録音:1995年(デジタル)

CD3
メシアン本人が監修しておこなわれたセッション・レコーディング。ピアノのにはロリオ姉妹も参加するなど、きわめてオーセンティックな条件が揃っていますが、演奏も実際に高水準。作曲者の考えを確認した演奏には説得力があります。

・『トゥーランガリーラ交響曲』
 イヴォンヌ・ロリオ(ピアノ)
 ジャンヌ・ロリオ(オンド・マルトノ)
 パリ・バスティーユ管弦楽団
 チョン・ミョンフン(指揮)
 録音:1990年(デジタル)

CD4
・『クロノクロミー』
・『天より来りし都』
・『われら死者の復活を待ち望む』
 クリーヴランド管弦楽団
 ピエール・ブーレーズ(指揮)
 録音:1993年(デジタル)

・『異国の鳥たち』
 ジャン=イヴ・ティボーデ(ピアノ)
 ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
 リッカルド・シャイー(指揮)
 録音:1995年(デジタル)

CD5, CD6
巨大編成で描かれるキリストの変容!
メシアン:『われらの主イエス・キリストの変容』

演奏時間約100分(2部14曲)、五管編成の巨大オーケストラ、100人の合唱団、7人のソリストに打楽器部隊を要するという超大作を優秀録音で聴けるようになりました。
 この作品は、グルベンキアン財団の委嘱によって書かれたもので、1965年から1969年までの4年をかけたたいへんな力作。
 世界初演は1969年6月7日、リスボンの第13回グルベンキアン・フェスティヴァルで、セルジュ・ボド指揮パリ管弦楽団、グルベンキアン合唱団、イヴォンヌ・ロリオ、ムスティスラフ・ロストロポーヴィチほかの演奏でおこなわれ大成功と高評を獲得。
 日本では、1978年にロリン・マゼールが作曲者と共に来日して初演、テレビでも放送されて大きな話題となっていました。
 なお、テキスト(ラテン語)には、聖書、ミサ典礼文、『神学大全』からキリストの変容が描かれた部分を用いています。
 そうした「変容」を扱った題材から、この作品はメシアンの『キリストの生涯』三部作の最後を飾るものとされ、1935年に書かれたオルガン作品『主の降誕』を第1部、1939年に書かれたオルガン作品『栄光の御体』を第2部とし、約30年後に書かれたこの『キリストの変容』が第3部と捉えられています。
 作風はメシアン最大規模の作品にふさわしい凝りに凝った見事なもので、メシアンが愛した「鳥の声」の概念が多面的に取り込まれるほか、ギリシャやインドといった異国趣味、複雑極まりないリズム、対位法、過激なまでの大音響、美しいチェロのソロや、合唱による崇高なコラールなど、数多くの要素がモザイク的にせめぎあって、圧倒的な感銘を与えてくれます。
 メシアンが求めた演奏編成の詳細は、10組に分かれた100人の混声合唱(内訳:ソプラノ20人、メゾソプラノ10人、アルト20人、テノール20人、バリトン10人、バス20人)、独奏者7人(内訳:フルート、クラリネット、ヴィブラフォン、マリンバ、シロリンバ、ピアノ、チェロ)、オーケストラ109人(内訳:フルート5人、オーボエ4人、クラリネット5人、ファゴット4人、ホルン6人、トランペット(ピッコロ・トランペット含む)4人、トロンボーン(バス・トロンボーン含む)4人、バス・チューバ、コントラバス・チューバ、サクソルン・バス(ユーフォニアムでも可)、パーカッション6人、第一ヴァイオリン16人、第ニヴァイオリン16人、ヴィオラ14人、チェロ12人、コントラバス10人)というもの。
 なお、フランス国立放送フィルハーモニー管弦楽団は、総勢140人の大所帯ということもあって、エキストラなしで上記のような特殊条件をもクリアできるのが有利なところ。ちなみに、シロリンバなる楽器は名前の通り、シロフォンとマリンバの特質をあわせ持った楽器です。
 このレコーディングは2001年9月のコンサートとほぼ同時期におこなわれたもので、フランス放送のホール“サル・オリヴィエ・メシアン”でデジタル収録されています。

・『われらの主イエス・キリストの変容』
 ロジェ・ミュラロ(ピアノ)
 フランス国立放送合唱団
 フランス国立放送フィルハーモニー管弦楽団
 チョン・ミョンフン(指揮)
 録音:2001年(デジタル)

CD7, CD8
メシアンの管弦楽作品中、最大の規模を誇る傑作『峡谷から星たちへ』(1971-1974)は、アメリカ建国200周年(1976年)を祝う目的で、ニューヨーク楽壇の大パトロンでもあるアリス・タリー女史が作曲を委嘱した作品です。
 創作にあたり、メシアンは「世界の驚異」と題された一連の書物を調べるうちに、アメリカのユタ州にある峡谷を偶然見つけ、そしてその光景を実際に自分の目で確かめるため、1972年に取材旅行に出かけます。
 メシアンは、このザイオン国立公園とブレイス・キャニオンへの旅で、雄大な自然から大きな霊感を得ることとなり、大胆かつ華麗な色彩にあふれたスタイルを獲得。巨大な峡谷と、エキセントリックなまでの威容を湛えた岩石群、果てしない宇宙に広がる星たち、そして多彩な鳴き声で呼び交わす鳥たちの様子を通して、人智を超えた自然に対する畏怖と神への畏敬の念を表すことに成功しています。
 演奏時間は約90分(3部12曲)、ラテン系の楽器まで用いた打楽器部隊を要するユニークな編成のオーケストラによる斬新で個性的なサウンドは、オーディオ的にも注目度抜群。
 全曲は大きく分けて3つの部分から成り、それぞれのブロックは、砂漠、星、鳥の声から開始され、いずれも峡谷の壮大な風景描写で締めくくられています。
 重要な役割を果たすピアノは、イヴォンヌ・ロリオの弟子で、現在ではメシアン作品のエキスパートとしても知られるイタリア系フランス人ピアニスト、ロジェ・ミュラロが担当。
 指揮のチョン・ミョンフンはいうまでもなくメシアンのお気に入りともいうべき存在で、これまでにも数々の優れたレコーディングやコンサートをおこなってきているのは誰もが知るとおり。
 楽器編成は、独奏セクションに、ピアノ、ホルン、シロリンバ、グロッケンシュピール、オケ・セクションに、ピッコロ、フルート2人、アルト・フルート、オーボエ2人、イングリッシュ・ホルン、クラリネット3人、バス・クラリネット、ファゴット2人、コントラ・ファゴット、ホルン2人、トランペット3人、トロンボーン2人、バス・トロンボーン、、ヴァイオリン6人、ヴィオラ3人、チェロ3人、コントラバス、ジェオフォーン(サンドマシーン)、エオリフォーン(ウィンドマシーン)、パーカッション5人(タムタム、ゴング、クロタル、チューブラー・ベルズ、マラカス、クラベス、ウッド・ブロック、グラス・チャイムズ、シェル・チャイムズ、ウッド・チャイムズ、トライアングル)というもの。 シロリンバなる楽器は名前の通り、シロフォンとマリンバの特質をあわせ持った楽器です。
 クラーベはキューバ系の打楽器で、そのラテン音楽でおなじみのサウンドは、硬質の木で作られた2個で1組の楽器から生み出されています。
 クロタルは、元来は古代エジプトから伝わる祭祀用の小型シンバル、あるいはそれに類する楽器を指し、アンティック・シンバルとして、ラヴェルのバレエ音楽『ダフニスとクロエ』などでも使われていました。

・『峡谷から星たちへ…』
 ロジェ・ミュラロ(ピアノ)
 ジャン=ジャック・ジュスタフレ(ホルン)
 フランシス・プティ(シロリンバ)
 ルノー・ミュゾリーニ(グロッケンシュピール)
 フランス国立放送フィルハーモニー管弦楽団
 チョン・ミョンフン(指揮)
 録音:2001年(デジタル)

・『キリストの昇天〜四つの交響的瞑想』
 パリ・バスティーユ管弦楽団
 チョン・ミョンフン(指揮)
 録音:1991年(デジタル)

CD9
完成された大規模な作品としてはメシアン最後のものとなる『彼方の閃光』は、1987年にメータ&ニューヨーク・フィルから創立150周年を記念して委嘱されたオーケストラのための音楽で、完成は1991年。初演は作曲者の死後、1992年11月5日に委嘱者によっておこなわれ、以後、世界各地で演奏される注目作品となります。
 フルートとクラリネットそれぞれ約10人と多彩な打楽器群のサブ・オーケストラを必要とし、増強されたブラスを含む総勢128人の奏者による全11楽章からなるこの大作は、メシアン作品に貫流する宗教的性格と随所に織り込まれる「鳥の声」で際立っており、記譜された鳥の声は全部で48種に及びます。
 膨大な管楽器・打楽器の明滅と交替する弦楽による静謐なアダージョ、木管楽器の乱舞によって絶妙に直喩される鳥たちの来訪。第8楽章「星々の栄光」ではその末に圧倒的な頂点となる荘厳なコラールの全奏が到来します。終楽章は玄妙な弦に彫琢された彼岸の世界を顕現する恍惚的な大団円です。

・『彼方の閃光』
 パリ・バスティーユ管弦楽団
 チョン・ミョンフン(指揮)
 録音:1993年(デジタル)

CD10
・『コンセール・ア・キャトル』
・『忘れられた捧げ物』
・『輝ける墓』
・『微笑』
 イヴォンヌ・ロリオ(ピアノ)
 カトリーヌ・カンタン(フルート)
 ハインツ・ホリガー(オーボエ)
 ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(チェロ)
 パリ・バスティーユ管弦楽団
 チョン・ミョンフン(指揮)
 録音:1994年(デジタル)

Track List   

Disc   1

  • 01. Action de graces
  • 02. Paysage
  • 03. La maison
  • 04. Epouvante
  • 05. Epouvante
  • 06. Ta voix
  • 07. Les deux guerriers
  • 08. Le collier
  • 09. Priere exaucee
  • 10. Le Reveil des oiseaux
  • 11. Introduction
  • 12. Le Parc de Nara et les lanternes de pierre
  • 13. Yamanaka - Cadenza
  • 14. Gagaku
  • 15. Miyajima et le torii dans la mer
  • 16. Les Oiseaux de Karuizawa
  • 17. Coda

Disc   2

  • 01. Antienne de la conversation interieure
  • 02. Sequence du verbe, cantique divin
  • 03. Psalmodie de l'ubiquite par amour
  • 04. Couleurs de la Cite Celeste
  • 05. Hymne au Saint-Sacrement
  • 06. Chant des deportes pour choeur mixte et grand orchestre

SEE ALL TRACKS >

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

★
★
★
★
★

5.0

★
★
★
★
★
 
2
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0
★
★
★
★
★
実はCD1、4だけを欲しかったのだが、C...

投稿日:2013/05/24 (金)

実はCD1、4だけを欲しかったのだが、CD3が「作曲者監修」と読んでは聴いてみたくなるのが人情で、この3枚を別売りで買うより結局このセットで買ったほうが安い、ということで購入。ブーレーズのメシアン演奏は以前から大好きだったので堪能した。それとともに、チョンという指揮者がこれだけメシアンに打ち込んでいて、それをDGがしっかりとバックアップして立派な録音として残していることに感服した。正直言ってCD5〜9は「わけがわからん」という感じで聴いたが、それでもこのようなセットに出会えたことへの感謝の念にかわりはない。

ニャンコ先生 さん | Tochigi | 不明

1
★
★
★
★
★
これだけメシアンをまとめて聴いたのは初め...

投稿日:2012/10/29 (月)

これだけメシアンをまとめて聴いたのは初めてだが、「現代」物でもかなり保守的な作風なのか、飽きずに聴き通せた。チョン・ミュンフン指揮の物は大変聞きやすく、彼の体の中ではすでに「古典」なのかもしてない。ブーレーズ指揮の物は、切れ味抜群で現代最前衛を聴いているような、そういう刺激が満載だ。とにかく、日頃、ストレスであっちやこっちを向いた脳細胞が聴き進むにつれて、どんどん同じ方向に向かって行くというか、意外と癒し系かもしれません。

ふじふじ さん | 兵庫県 | 不明

1

Recommend Items

この商品が登録されてる公開中の欲しい物リスト