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生きていくためのクラシック -世界最高のクラシック 第2章 光文社新書

MITSUTOSHI KYO

User Review :4.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784334032180
ISBN 10 : 4334032184
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2003
Japan

Product Description

生きていくためのクラシック
「世界最高のクラシック」第II章
許光俊 著

かつてチェリビダッケやヴァントが指揮するものすごい演奏に遭遇したとき、私は心底、「このようなものを聴けるのだったら、生は意味がある。豊かである。このようなものが聴けるとは幸福以外の何者でもない」と思いこむことができた。彼らの次のコンサートを聴くまでは、絶対に死ねないと思った。愚かさと悲惨さに溢れた世界のなかに、たとえごくわずかであろうとも、すばらしい驚異が存在すると信じることができた。私にとって、「世界最高のクラシック」とは、生が生きるに値すると納得させてくれるものなのだ。(「最初に」より)

Content Description

「生きていてよかった」―のっぺりした人生に命を吹き込む指揮者13人の至高の名演ガイド。

目次 : 第1章 精神のバロック、官能のバロック、退廃のバロック/ 第2章 歌の恍惚/ 第3章 東西武闘派対決―音響の快楽/ 第4章 岩のブルックナーと絹のブルックナー/ 第5章 明晰という美徳、または地中海的リアリズム/ 第6章 日本で燃え上がった二人の巨人/ 補章 これを聴きもらすのはもったいない!

【著者紹介】
許光俊 : 1965年東京生まれ。慶応義塾大学で美学、東京都立大学でドイツ文学を学ぶ。都立大助手、横浜国立大学助教授を経て、現在慶応義塾大学法学部助教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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本書及び「世界最高のクラシック」を目にす...

投稿日:2021/04/18 (日)

本書及び「世界最高のクラシック」を目にするまでは、著者の音楽コメントは「奇を衒った内容」や「斜に構えた毒舌」というイメージがあったが、この2冊は著書として世に送り出すだけあって、かなりマトモ路線になっている。目次を紐解くと、第1章が「精神のバロック、官能のバロック、退廃のバロック」となっていて、リヒター、パイヤール、クリスティが取り上げられている。第2章は「歌の恍惚」として、ジュリーニとコルボが取り上げられ、第3章は東西武闘派対決として、ショルティとスヴェトラーノフを取り上げている。自著の出版にあたり、読者の興味関心を惹く努力は理解するが、区分けがあまりに表面的というかイメージ優先で、表現も誇張過多が多いのではないだろうか。たとえばパイヤールだ。著書の記述で「絢爛豪華なヴェルサイユ宮殿にもっともふさわしい音楽」という意味で「官能のバロック」という位置づけをしたのかもしれないが、そこで取り上げているのはバッハの管弦楽組曲だ。本書購入と同時期にパイヤールの同曲CDも購入して聴いたが、音があまりにスカスカで比較の対象にならなかった。従ってここで取り上げるべきは管弦楽組曲ではなくブランデンブルグ協奏曲ではないだろうか。録音は古いがこの項に十分当てはまる。 もう一つ言いたいのはショルティの扱いだ。「東西武闘派対決」までは良しとしても、「最新鋭戦闘機の超パワー」という表現は如何なものか? 確かに力任せなところはあるが、ショルティ指揮の演奏はもっと繊細で、録音の良さもあって音楽を聴く喜びに浸らせてくれる。なおショルティの項では音の響きについてもいろいろな理屈を含めて説明しており、そこは必見といえよう。

snk さん | 北海道 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 牧神の午後

    許さんも年をとったからか、偉く毒舌が少なくなったな、が第一印象。取り上げられた指揮者に関しては、ほぼ個人的な好みと合致していて、スヴェトラーノフのローマ三部作や、クーベリックのライブなんてのは特に、読んでいて共感の嵐。とはいえ、まだ自分の聴いていない演奏もあるので、これから先、まだまだ自分にも愉しみが残っていると胸熱。

  • zayhers

    ガイドブック。7

  • hr

    久々に手に取ってみた。売らずに置いておいて良かった。ナクソス・ミュージック・ライブラリーとApple Musicに入ってる今なら、色々試し聴きすることができる。今はジュリーニのシューベルト。

  • DEN2RO

    「世界最高のクラシック 第U章」です。人生は無意味で無価値であるが、美しい音楽に浸る間だけはその虚しさから逃れられるという意味のタイトルです。読者が聴いたことのない演奏を髣髴とさせるために言葉の粋を尽くす文章は見事であり、十分にお金を出して読むに値すると思います。

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