IN THE STUDIO

小玉和文ダブ生活３０周年記念イヤーに先駆けた再発売！ロッカーズサウンドの最高峰、伝説のセッションが遂に再発！！

■1999年11月、RIDDIM 創刊200号記念イベント、こだま和文 & His Friends(新宿リキッドルーム)の一夜かぎりのライブのために結成されたのがTHE DUB STATION BAND。ライブのためのリハーサルセッションを、その場にあったカセットテレコとトランペット用のマイクで拾った作品が、「IN THE STUDIO」である。
■2005年の発売時には、デジタルでHi-Fiなサウンドに慣れきっていたリスナーの耳に、モノラル録音・カセットマスター音源をそのまま収録したこの作品の“音”が衝撃を与えた。
■歪み、プレイノイズ、メンバー同志の呼吸やタイミング出しの声、そしてそのスタジオの空気までが記録されたこの音源は、00年代前夜の熱きレゲエ・ユース達とミュートビート以後10年ぶりのバンド編成で演奏するこだまの、まさにドキュメント作品である。
■収録楽曲は、こだま和文としてはお馴染みのレパートリー。この日が初となったTHE DUB STATION BANDメンバーの緊張感と高揚感、そしてこだまがもたらすトランペットの音色、微妙なノートと抜き差しによる超独特な間が、奇跡的なセッション現場を作り上げている。
■2011年、Hi-Fiどころか音楽が情報やインテリアとしての価値しか持たなくたった時代に、このドキュメントを体感してみて欲しい。こだま和文という希有な存在のミュージシャンは、レゲエやダブというくくりで語られることが多いが、ジャンルで語ることの無意味さにまず気づいてしまうだろう。「こだま和文」という音楽像を感じて、若きリスナー、ミュージシャン達が音楽を作り続け、聞き続けてくれることを願いたい

2005年にレゲエ・レーベルDELPHONICから発売された、KODAMA&THE DUB STATION BAND「IN THE STUDIO」。カセットマスター、ライブ(1999年)時のリハーサル音源、モノラル録音というラフなプロフィールながら、盤から伝わる圧倒的な緊張感と臨場感、攻撃的な音の塊によるロッカーズサウンドは、日本最初で最高のバンドスタイルのロッカーズ・サウンドと称賛された。２年足らずで廃盤とされて久しいが、盤として入手困難になってしまったこの作品の存在は今や伝説にすらなりつつある。トランペッターとしてレゲエシーンのみならず、日本の音楽シーンにおいての至宝と言えるこだま和文のこの録音記録は、若い音楽ファンから全ての音楽愛好家に届けるべき作品。モノラル音源はそのままに、より音質の良いHQCDでの再発売による新たな音楽体験を楽しんでほしい。