CD

Compton

Dr Dre

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
UICS1305
Number of Discs
:
1
Label
:
Format
:
CD

Product Description

ヒップホップ界で最大の影響力を持つ重鎮=ドクター・ドレーが、16年ぶりの新作にして最後のスタジオ・アルバムを突如発表!

自らの出身地であり、現在の音楽界の寵児ケンドリック・ラマーを輩出した地区としても知られるカリフォルニア州コンプトン地区へ捧げられたアルバムで、エミネム、ケンドリック・ラマー、スヌープ・ドッグ、アイス・キューブほか豪華アーティストが参加している。

(メーカー・インフォメーションより)

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ずばり、コンプトン。
突如としてアナウンスされたドクター・ドレー 16年ぶりの新作に冠されたタイトルは、それ以上でもそれ以下でもない、お里のリアル・ストリートをレプリゼントしながら、その過去から現在に至るギャングスタ・ラップ史の重厚さを懇々と物語るものとなった。と同時に、ドレー自身の成り上がり〜浮き沈みストーリーとシンクロする私小説的な心情の表白を意味していることは言うまでもない。

勃興から約四半世紀におよぶGファンク帝国の繁栄に、ドレーというドクターの存在が不可欠であったことに疑いの余地はないが、ここ数年のビジネス・アクティヴな動きを見れば、ビート製造こそその手を止めないものの、『Detox』の毎年の頓挫に辟易しながら、ストリートから遠ざかった半隠居状態をそこに見る向きも少なくはなかったかもしれない。ゆえにここで、(ジャム・マスター・ジェイ亡き後、)五十路にさしかかった現役のヒップホップ・ジャイアンツに対して勇退論が沸き立つということにも、にわかには信じがたいが、「コンプトンの未来を危惧する成功者」という側面から見ればある種納得できないこともなかった。

がしかし、伯楽家としてのドレーがみたびタクトを揮ったという現実は当然無視できないわけで、いくつかの動機付けが存在する中、ここにモダン・コンプトン最強のオーケストラがヒップホップを共通言語に編隊されたのだ。もちろん、先日公開された映画『ストレイト・アウタ・コンプトン』とのただの”抱き合わせ”作品ではないことは火を見るよりも明らかであり、また隠居や勇退というネガティヴな見解よりは、キング・メズ、アンダーソン・パーク(出身はオックスナードだが)、そしてケンドリック・ラマーといったネクスト・エピソードの次を継ぐものにその命運をまなじりを決して託した、と捉えるほうがいたって健全ではある。

時代の寵児MCとして厭世を切り裂く同郷のケンドリック・ラマー。親子ほど年の離れたケンドリックは、まるで現代の公民権運動をアピールするサウンドトラックのような『To Pimp A Butterfly』を発表し、そこに収録された「Mortal Man」の中で2パックとの疑似会話を披露している。かつての東西抗争で凶弾に倒れた自らの”置かれた位置”を、フッドの矛盾と共に語るパック。これを聴いた、当時を知るドレーの実際のレスポンスこそ謎ではあるが、ケンドリックの示唆する「Mortal」あるいは「Immortal」という言葉のロジックに何を感じたのだろうか・・・実際ケンドリックとメズが交互にキックする「Darkside/Gone」では、故イージー・Eのサンプリング・ヴォイスが挿入されており、飛躍を恐れず言えば、『To Pimp A Butterfly』で見せた若きケンドリックの大立ち回りに焚き付けられたという部分にこそ、今回のオールスター・アルバムの起点のひとつがあったような気もするが。

いずれにせよ、ドレーにとって単なる次世代のスヌープでもエミネムでもない男の出現が、勇退論までを呼び込む、後にも先にもない壮大なパノラマを誇るキャリアの集大成的作品を作らせてしまったのかもしれない。時代が変わるもサガ・コンティニュー。仮にドレー的有史がここで途絶えようとも、ずばり、コンプトン、そのストリートの最前線はこの先も燃え続ける運命にある。


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