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Complete Symphonies: Kegel / Dresden Philharmonic (2BD)

Beethoven (1770-1827)

User Review :4.5

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
N80006
Number of Discs
:
2
Format
:
Blu-ray Audio
Other
:
Import

Product Description

ベートーヴェン:交響曲全集(ブルーレイ・オーディオ)
ケーゲル&ドレスデン・フィル


1982から83年にかけてセッション録音されたヘルベルト・ケーゲル[1920-1990]によるベートーヴェンの交響曲全集がブルーレイ・オーディオで登場。80年代ケーゲルの指揮は、細部まで神経を通わせた見通しの良い音響が印象的なものが多く、後期ロマン派作品や近代作品で特にめざましい成果をあげていましたが、ベートーヴェンでもそうした美質を十分に感じることができます。

【リマスターで魅力アップ】
ケーゲルによるベートーヴェンの交響曲全集は、CDで何度も再発売されて親しまれていましたが、2004年には本格的にリマスターされてSACDでも発売されていました。
 そのリマスター作業は、スタジオ301というケルンのプロダクションによっておこなわれたもので、マスターテープにまでさかのぼって一からリマスタリングが実施されたというものでした。
 オリジナル・ソースは2チャンネル・ステレオですが、SACD用にマルチ・チャンネルのサラウンド音声も収めることになり、当時のカプリッチョ・レーベルの方針に従って、センターチャンネルやサブウーハーを用いない4.0チャンネル音声が作成されました。B&W 801(大型スピーカー)を全チャンネルに用いてモニタリングしたほか、ニアフィールド(近接セッティング)で別のスピーカー(オルフェウスNFモニター)を用いて、さらに実験を繰り返し、音決めがなされたというものでした。
 そのSACDが発売された際、平林直哉氏は、著書「盤鬼、クラシック100盤勝負!」の中で、廉価CDとの比較をおこなっていました。

【ケーゲルのSACDでショックを受ける】
この全集はケーゲルの録音の中でもそれほど話題になることはないし、私自身もそれほど優れた演奏だとも思っていなかった。しかし、SACDで聴き直してみて、その考えは一八〇度変わってしまった。ケーゲルの本領はいわば細部の表情の変化にある。しかも、この演奏は少なくとも設定されたテンポについてはごくごく標準的なものである。言い換えれば、そういった細部がきちんと再現できていないCDでは、この演奏は〈ごくありきたりのもの〉に聴こえてしまう可能性が大きい。
 今回、改めて聴き直して特に感銘を受けたのは『第1、3、4、7、8番』である。たとえば、『第4番』の第2楽章の繊細を極めた美しさ。『第7番』の第一楽章では内声部まできっちりと響いてきて、曲の面白さが十分に伝わってくる。また、同じく『第7番』の第2楽章冒頭ではわずかに低弦を強調し、いっそう暗い音色を引き出そうとしている様子も、このSACDでははっきりと聴き取れる。『第8番』の第1楽章では研ぎ澄まされた各パートが、激しく火花を散らすようなスリリングさがある。さらに、『第9番』の第4楽章の個性的表現にも改めて驚いた。まず、独唱、合唱をこれだけきっちりと歌わせた例は希有ではなかろうか。特に合唱の方は歌詞もきちんと聴き取れるくらいにはっきりと発音させているが、ケーゲルは執拗に練習をしたのではあるまいか。また、この独唱、合唱にはほとんど祝祭的な気分が感じられず、あたかもレクイエムやミサを歌う時のような厳粛さがあるのも独特である。もちろん、オーケストラにも指揮者の厳格な目が光っている。たとえば、テノールの独唱が終わったあとオーケストラだけになる部分で、ここはレントゲン写真のように各パートが不気味なほどくっきりと浮かび上がっている。
 ショックを受けたあと同じ部分をCD(レーザーライト/輸入盤 15947)で聴いてみたが、音は混濁気味であり、表情ものっぺりしていて、さきほど触れたように〈ごくありきたり〉に聴こえてしまう...(ひらばやし なおや 音楽評論家)

【ブルーレイ・オーディオには、5.1ch音声も収録】
今回のブルーレイ・オーディオには、そのSACDと同等と思われる2.0chと4.0chの音声に加えて、センターチャンネルとサブウーハーチャンネルを追加した5.1ch音声も収められているのが注目されるところです。

・2.0 PCM 24bit/96kHz
・4.0 DTS HD Master Audio 24bit/96kHz
・5.1 DTS HD Master Audio 24bit/96kHz

【ブルーレイ・オーディオとは】
ブルーレイ・オーディオとは、動画ではなく音声が主役のブルーレイ・ディスクのことです。専用機器が必要な「DVDオーディオ」とは異なり、通常のブルーレイ機器があれば、そのまま再生できるので、ブルーレイ・レコーダーなどの普及率が高い日本の場合、実はもっとも手軽な高音質メディアといえるのかもしれません。ブルーレイ・ディスクは、SACDの5倍以上という大容量の記録をおこなうことが可能でもあり、ここでも24ビットのリマスター音源をそのまま収録しています。(HMV)

【収録情報】
ベートーヴェン:交響曲全集

Disc1
・交響曲第1番ハ長調 Op.21
・交響曲第2番ニ長調 Op.36
・交響曲第3番変ホ長調 Op.55『英雄』
・交響曲第4番変ロ長調 Op.60
・交響曲第5番ハ短調 Op.67『運命』

Disc2
・交響曲第6番ヘ長調 Op.68『田園』
・交響曲第7番イ長調 Op.92
・交響曲第8番ヘ長調 Op.93
・交響曲第9番ニ短調 Op.125『合唱』

 アリソン・ハーガン(ソプラノ)
 ウテ・ヴァルター(コントラルト)
 エーベルハルト・ビュヒナー(テノール)
 コロシュ・カヴァトシュ(バス)
 ベルリン放送合唱団
 ライプツィヒ放送合唱団
 ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団
 ヘルベルト・ケーゲル(指揮)

 録音時期:1982年−1983年
 録音場所:ドレスデン、ルカ教会(セッション)

 ブルーレイディスク対応機器で再生できます。
 動画は収録されておりません。

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Comprehensive Evaluation

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すごいです。一言で言うなら変わったベート...

投稿日:2020/04/21 (火)

すごいです。一言で言うなら変わったベートーヴェンです。特に、ノリノリの交響曲第7番を、どうしてこんなに暗く演奏できるのか、驚きです。第9番も、歓喜の歌という感じではありません。好悪はともかく、星の数ほどあるベートーヴェンの交響曲全集の中でも異色のものだと思います。

saitaman さん | 埼玉県 | 不明

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ケーゲルなので何か普通で無い物を期待した...

投稿日:2018/07/19 (木)

ケーゲルなので何か普通で無い物を期待したが、演奏は一聴オーソドックスで普通に聴こえます。しかし聴きこむ内に他の演奏には無い感情の無い冷たさ、寂寥感、孤独感を感じます。やはりケーゲルはただ物ではなかった。

Nowhere Man さん | 石川県 | 不明

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ケーゲルが活動した時期は、カラヤンが話題...

投稿日:2017/01/19 (木)

ケーゲルが活動した時期は、カラヤンが話題を独り占めにした時期と重なる。「猫も杓子も」カラヤン一辺倒であった。東ドイツで活躍したザンデルリンクなど知る由もなかった。 ケーゲルも同様であった。バルビローリ、クレンペラーに始まるオーケストラ演奏の系譜はカラヤンに引き継がれることなく、閉鎖された東ドイツでケーゲル、ザンデルリンクなどに引き継がれた。カラヤンを聞き慣れたヨーロッパの東のはずれ日本では、カラヤンの演奏がスタンダードなベートーヴェンの交響曲となった。総譜を見ることなく、聞き慣れたカラヤンが一番だと思っている人にとって、ケーゲルの演奏は物足りなく聴こえるであろう。 ベートーヴェンの総譜に忠実なケーゲルの演奏は、これがベートーヴェンであると伝えてくれる。ブルーレイオーディオで発売されたベートーヴェンはとても貴重なソースである。値段もカラヤンの半分以下である。古い録音にしてはディテールがよく録音されており、特に木管と弦楽器のバランスは絶妙である。

ゲゲゲアサ さん | 神奈川県 | 不明

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