１９９７年頃のギドン・クレーメル(G.Kremer ; Violin)によるオマージュアルバムから発展してこのＣＤを知ったクチ。クレーメルの延長線上で聴き始めたが最初のバンドネオンの音からして全く異なるものであることに気づき、驚いたものであった。この盤を皮切りにピアソラのオリジナルをあれこれ買ったがそれでもこのＣＤが常に上位にランクされる。　　音楽の質が「タンゴ」の枠を鋭くはみ出してしまっている。タンゴ音楽として聴くなかれ。

１０枚組みでこの値段は安すぎです！！70、80年代の演奏が多い印象です。できれば50、60年代中心の演奏が欲しかったです。でもこの内容でこの値段は安すぎ。お徳です！！

ピアソラの自作自演は1枚目のみでがっかり。3枚目の初め大きなノイズあり。SP時代の録音か？まさにタンゴの歴史。ピアソラの音楽を楽しみたいなら別のCDを！

１曲目のタイトル曲は涙が出るほど美しく、特にフェルナンド・スアレス・パスのヴァイオリンは秀逸！後半の『天使のタンゴ』３曲など名曲揃いで文句無しの一枚。

個人的にはピアソラによるアメリカン・クラーヴェ名義のレコーディングのうち最強だと思います。初めての人は「タンゴ・ゼロ・アワー」の方がよいのかな？聞きやすさの点では多彩な「ラフ・ダンサー」も良いし。。。結局すべて聞いてください。もともとそれほど聞きにくい音質ではありませんが、今回のリマスタリングでどのようになっているかとても楽しみです？ただ、いずれにしても音質より、まずは演奏の緊張感や暴力性、はかなさ。。。の凄さ！！を実感してください。

全体にシンプルで「ブエノスアイレス零時」にも89年11月4日のローザンヌ・コンサートでの演奏ほどの洗練はないが、全体にどことはなし猥雑さが漂い芳醇な色気を湛えている。エクトル・デローサスのいかにも2枚目という感じの声も時代っぽくて雰囲気を高める。

80年代の新しい録音なのに、音が悪すぎ。コピー品か？

切ないほどに美しく艶やかでエモーショナルな演奏は圧巻！タンゴゼロアワーとはまた一味違った感動はライブだからでしょうか…ただ個人的には２枚目も歌の入らない演奏だけで聞きたかった！それだけピアソラの演奏が素晴らしいです。さすが伝説のライブだと思う。聞く事が出来て本当に良かった…

イージーリスニングとしてのタンゴ。すべてピアソラの曲ではないので、自作の曲ほど聴いていて聴き疲れすることはない。ただ、タンゴでありながら噛みしめるようなリズムはどこへやら、流れるような曲になってしまうのはいかにもピアソラらしい。良いアルバムではあると思うが、いまいちどういった人に薦めたらよいのかよくわからないアルバムでもある。

ピアソラの最高傑作と言っていいのではないだろうか。驚くべき演奏の完成度、最高の演出によって、ピアソラの比類なき音楽性が最良の形で発揮された一枚。長い人生の中でもこれほどの傑作に出会うことはそうそうないだろう。また、プロデューサーのキップ・ハンラハンはソロ名義の作品も多く出しているが、「Beautiful Scars」や「A Thousand Nights And A Night(Shadow Night 1＆2)] といった作品を聴くと、「La Cammorra」の演出が絶対にキップでなくてはいけなかったことがわかる。いずれも傑作なので、機会があればぜひ聴いていただきたい。