Product Details
ISBN 10 : 4000285262
Content Description
東日本大震災は、土木技術の粋を集めた大きく堅固な構造物による対策が、必ずしも地域の安全を保障するとは限らないことを明らかにした。安全を確保するための別の方法が強く求められている。本書では、土地利用の面では「グリーンインフラストラクチャー」を基本とすることを主張する。生物多様性の保全にも寄与する自然性の高い「空間」―たとえば広大な干潟、砂浜‐砂丘‐後背湿地システム、河川の氾濫原など―を、社会を自然災害から守る「緩衝地帯」として保全する方策である。地震・津波、風水害から生命と財産を守るための「自然に逆らわない」政策や、日本の国土の特性を生かしたエネルギーとしてのバイオマス活用を提案する。
目次 : 第1章 地震・津波は生態系に何をもたらすか―生態系にとっての大規模撹乱と人間にとっての災害(大津波がもたらした影響と回復/ 自然災害と大規模撹乱 ほか)/ 第2章 生態系回復への影響―人間活動の負の遺産(人間活動の負の遺産としての分断孤立化/ 孤立した生息場所からの絶滅 ほか)/ 第3章 防災・減災のための戦略と土地利用―日本型さとやまグリーンインフラストラクチャーのすすめ(堤防の高さに集中した議論/ 防災・減災に生物多様性・生態系の視点 ほか)/ 第4章 バイオマスを次代のエネルギーに―持続的な生態系サービス供給システム(持続可能性とすみやかな原発からの脱却/ 多様なエネルギーの選択肢とバイオマス ほか)
【著者紹介】
鷲谷いづみ : 1950年東京生まれ。東京大学大学院農学生命科学研究科教授。日本学術会議会員(第20‐22期)。専門は生態学・保全生態学。現在は、生物多様性保全に関する幅広い研究をおこなっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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壱萬弐仟縁
読了日:2014/06/02
ぐうぐう
読了日:2012/10/29
Hiroki Okada
読了日:2013/05/01
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