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日本の「アジール」を訪ねて 漂泊民の居場所

筒井功

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784309226866
ISBN 10 : 4309226868
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2016
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
筒井功 ,  

Content Description

どこに住み、暮らしたのか。戦後まだ、いたるところで、乞食、サンカ、病者、芸能民、被差別民などの漂泊放浪民が移動生活をおこなっていた。かれらが、社会制度をはなれ、生活のよすがとした洞窟などの拠点「アジール」を全国に訪ね、その暮らしの実態を追うノンフィクション。もうひとつの戦後昭和史の貴重な記録。

目次 : 第1章 サンカとハンセン病者がいた谷間/ 第2章 土窟から上る煙/ 第3章 大都市わきの乞食村/ 第4章 カッタイ道は実在したか/ 第5章 洞窟を住みかとして/ 第6章 有籍の民、無籍の民/ 第7章 川に生きる/ 第8章 地名に残る非定住民の歴史

【著者紹介】
筒井功 : 1944年、高知市生まれ。民俗研究者。元・共同通信社記者。正史に登場しない非定住民の生態や民俗の調査・取材を続けている。第20回旅の文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ばんだねいっぺい

     自分にとってのこの本は、やむを得ず、非定住型の暮らしを強いられたような漂泊民について聞き書きをするときに漂う一種の後ろめたさを伝えてくれたことに意味がある。

  • ワッピー

    「アジール」という言葉に反応して手に取りました。この言葉は高校時代に阿部謹也の本から知ったものですが、この本では、漂泊民の集う場所として扱っています。「サンカ」という存在の定義、そして三角寛批判などにも筆を及ぼしつつ、昭和20年代ごろまで日本各地にあった「セブる」場所の記憶を掘り起こすフィールドワークを実施。文字には残りにくいような場所の記憶というものをまだ持っていた人が(フィールドワーク当時は)残っていたのですね。小学校の頃遠足に行った吉見百穴にも、昭和40年代まで居住者がいたというのもびっくりです。

  • かりんとー

    学術書としてもルポとしても弱い。ちょっと中途半端かな。被差別部落民がどんなだったかみんなわかってる。わかってる範囲の事例を並べても面白くないと思う…。 あべのハルカス付近が乞食のたまり場だったという話は興味深かった。  そういえば今日 久しぶりに中島みゆきの 橋の下のアルカディア 見たんだけどあれも ある意味アジールの物語だよね。

  • gtn

    幕末の窮民が流浪化したのがサンカの起源とする沖浦和光の説を著者は否定する。その理由として、農民の手におえないほど箕作りの技術が高度なこと、サンカの語源が11世紀の文献に見られること等を挙げており、いずれも頷ける。また、著者はサンカの解釈があいまいなことを懸念し、「箕、筬(おさ)、川漁などにかかわる無籍・非定住の職能民」と定義づけるが賛成。定義を明確化すれば無理解な差別を避けることができるだろう。

  • 乱読家 護る会支持!

    アジールとは、「犯罪者、負債者、奴隷などが逃げ込んだ場合に保護を得られる場所。世界各地にわたって聖地せいひや寺院などにその例が見られるが、法体系の整備とともに失効している。聖庇。聖域。避難所」(小学館の『日本国語大辞典』) ほんの半世紀前までは、日本各地にあったアジールは、敗戦から20年後には、全く無くなってしまった。 敗戦により、国民の多くの富が破壊され、総中流社会となり奇跡的な高度成長期を迎えた日本。格差無き社会は、歴史上の一瞬の出来事なのかもしれない。アジールが各地に復活する日も近いかも?

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