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未闘病記膠原病、「混合性結合組織病」の

笙野頼子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062190169
ISBN 10 : 4062190168
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2014
Japan

Content Description

2013年2月、突然の高熱と激痛に襲われた作家は膠原病の一種、混合性結合組織病と診断される。不治、希少、専門医にも予測が難しいその病状…劇薬の副作用、周囲からの誤解、深まる孤立感。だが長年苦しんできたこの「持病」ゆえの、生き難さは創作の源だった。それと知らぬままに病と「同行二人」で生き、書き続けた半生をここに―。芥川賞作家のアラ還“教授”と15歳猫の静かな日常、猫は闘病中そして飼い主は難病と判明!!!あとがき「去年は満開の桜を静かに見ていた」書下ろし収録。

【著者紹介】
笙野頼子 : 1956年、三重県生まれ。立命館大学法学部卒業。81年「極楽」で群像新人文学賞受賞、91年『なにもしてない』で野間文芸新人賞、94年『二百回忌』で三島由紀夫賞、同年『タイムスリップ・コンビナート』で芥川賞、2001年『幽界森娘異聞』で泉鏡花文学賞、2004年『水晶内制度』でセンタ・オブ・ジェンダー賞大賞、2005年『金毘羅』で伊藤整文学賞を受賞する。2011年より立教大学大学院文学研究科(比較文明学)特任教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • めろんラブ 

    これは闘病記ではなく”未”闘病記だと言い放つ笙野氏。その真意に思いを馳せてみるものの、数十年にも及ぶ体調不良に対する自罰と孤独は、私などの想像をはるかに超えて凄絶だ。これまで何冊か読む中で、幻想のうねりが高じたりルサンチマンの塊を投げつけたりと、攻撃的で難解な作風にしばしば圧倒されていた。それらが病と共に在りつつ、いや、病が有るからこそだったとは。”生きることは書くこと、書くことは生きること”を体現している氏が、小康を得た後に描く世界はいかなるものか。興味が尽きない。

  • やいっち

    読んでてひたすらしんどかった。壮絶でもある。初めての笙野頼子作品を本作ってのは正解だったのかどうか。

  • りつこ

    疲れたとか動けないというレベルまるで違うのにそんな不自由さとも折り合いをつけてそれを書くことの原動力にして病院にも行かずにいたこの方のパワーに圧倒される。読んでいて、痛い痛い早く病院に行って検査して!という気持ちになったけど、発覚してからの受け止めかたと、その昇華のしかたに、もう天晴れとしか言いようがない。病気と共にいきる日々を「未闘病」と言いきり、「殺すかわりに書け」と言い放つ。かっこいいよ!そしてよくわからないところもあるけど好きだよ!文学って凄い。どうかこの調子で作品を書いていってほしい。

  • yumiha

    まず表紙の緑色の猫の眼に惚れた。そして、同じ自己免疫疾患のリウマチ患者なので、発病の時のすさまじかった記憶が蘇った。10分と寝ていられない痛み。阪急河原町駅から八坂神社まですら歩けなかった疲労感。腕も足も痛くて力を入れられずに額で枕を押す反発力で起き上がった朝。指先が腫れてボタンも留めにくいし靴下もはきにくかった日々。ブレドニゾロン(ステロイド剤)も3年半ほど飲んだしフォサマックは今も続く。一緒や!と思いながら読み進めた。笙野頼子氏は、そんな難病を作家としてちゃんと表現に活かしておられるのが、私とは違う。

  • 梟をめぐる読書

    とてつもなく恐ろしい小説である。なぜなら笙野頼子がデビュー以来ずっと(『なにもしてない』の頃から)神話的に書き続けてきた症状としての「生き辛さ」の原因に「膠原病」あるいは「混合性結合組織病」という「公式」の「病名」が与えられてしまったのだから(そう、「笙野病」でも「カフカ病」でも「金比羅」でもなく「混合性結合組織病」!)。これまで紡いできた物語が、すべて否定されるような危機。しかしそのギリギリの状況においても、作者は自らの生を「文学」として刻み続ける。「殺す代わりに書け」という言葉がとにかく心に残った。

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