Fado Archives

ファドの聖堂ＣＮＭのアーカイヴ・シリーズ第1弾
貴族ファド最後の大物の50年代録音！


　アンドレー・ヴァスの登場により、男性による古典ファドが再評価されるようになった昨今ですが、この機会にアンドレーの大先輩たちを順次紹介をしてゆきたいと思います。その第1弾として登場するのが、こちらのヴィセンテ・ダ・カマラです。
1928年生まれのヴィセンテ・ダ・カマラは、アマリア・ロドリゲスの好敵手と呼ばれた女性ファド歌手マリア・テレーザ・デ・ノローニャ（1918-93）の親戚筋にあたり、また劇作家として有名なＤ・ジョアン・ダ・カマラの孫であり、さらにはかつてのポルトガルの貴族で、マデイラ諸島を発見した探検家でもあったジョアン・ゴンサルヴェス・ザルコ（1390s-1470s）の子孫でもあるそうです。そんな血筋を持つ彼だけに“貴族ファドの最後の大物”と呼ばれています。そんなヴィセンテは、20歳のとき国営ラジオで歌手デビューし、早くから注目を集めるようになりました。そして50年代初頭にレコード・デビューを果たした彼は、現在までファドのトップ歌手として君臨。さらにジョゼー・ダ・カマラをはじめとする彼の子供たちも同様にファド歌手として活躍をみせています。
　本作はそんなヴィセンテが1955〜58年の間にRouxinolやAlvoradaといったレーベルに残したＳＰ音源をコンパイルした作品で、‘Fado Corrido’をはじめとする古典ファドを中心としたレパートリを聴かせてくれます。伴奏は伝説のポルトガル・ギター奏者ジョゼー・ヌネスと、クラシック・ギター奏者ジュリオ・ゴメスが担当。最高の伴奏陣をバックに、気品溢れる“貴族ファドの歌声”をここで堪能させてくれます。
　このシリーズはすべて綺麗な外箱を付けて出荷。アーカイヴ・シリーズらしい高級感と統一性を感じさせるパッケージにも注目してください。
(メーカー・インフォメーションより)