【中古:盤質A】 ヴンダーリヒ／ライヴ・オン・ステージ〜正規未発表音源集

ヴンダーリヒ／ライヴ・オン・ステージ
正規未発表音源集！

ドイツの生んだ20世紀最高のテノールのひとり、フリッツ・ヴンダーリヒ[1930-1966]が、1960年代にミュンヘンとウィーンで残したライヴ音源を集めたアルバム。一部はイタリア盤などで出ていたものもありますが、正規音源からのリリースはどれも初めてで、今回が完全初出という非常に貴重なものも含まれます。
　曲目は得意のモーツァルトとR.シュトラウスの作品から選ばれており、『ばらの騎士』第1幕からの「歌手」役のアリア「厳しさに胸を装う」など、ヴンダーリヒの伸びのある美声を存分に味わえるアリアを中心に全15曲を収録。
　ヴンダーリヒは1960年代にはすでに大きな名声を得ていただけあって、ここでの指揮者たちも、ヘルベルト・フォン・カラヤン、カール・ベーム、ルドルフ・ケンペ、ヨーゼフ・クリップス、ジョルジュ・プレートル、フリッツ・リーガーといった錚々たる顔ぶれとなっているのがポイント。
　ちなみにヴンダーリヒは、ケンペとの『ばらの騎士』の約一ヵ月半後、ドイツ・グラモフォンに『椿姫』抜粋と『皇帝と船大工』抜粋のレコーディングをおこないます。セッションを終えた彼は、9月16日、ハイデルベルク近郊の友人の別荘で趣味の狩に興じていたのですが、その別荘にあるロープで仕切られただけの石の階段で足を踏み外して転落、石の床に後頭部を強打して意識不明の重態となり、手術の甲斐なく翌日に息を引き取ることになってしまいます。まだ35歳の若さでした。

【収録情報】
モーツァルト：『魔笛』K.620
・「何と美しい絵姿」
・「美しい笛」
・三重唱「いとしいお方、もうお会いできないのでしょうか？」
・「死なんぞ決して怖れはしない」
・「私たちは灼熱の炎の中を通り」
　バイエルン国立歌劇場管弦楽団
　フリッツ・リーガー（指揮）
　録音：1964年7月26日

モーツァルト：『ドン・ジョヴァンニ』
・「どうして信じられようか…あの人の心の安らぎこそ、私の心の安らぎで」
・「私の愛する人を慰めに行って下さい」
　ウィーン国立歌劇場管弦楽団
　ヘルベルト・フォン・カラヤン（指揮）
　録音：1963年6月22日

ロッシーニ：『セビリャの理髪師』
・「朝焼けをごらん」
・「私に金の稲妻を発してください」
　ウィーン国立歌劇場管弦楽団
　カール・ベーム（指揮）
　録音：1966年4月28日

R.シュトラウス：『カプリッチョ』Op.35
・「さようなら、私の人生」
　ウィーン国立歌劇場管弦楽団
　ジョルジュ・プレートル（指揮）
　録音：1964年3月21日

R.シュトラウス：『ダフネ』Op.82
・「ロイキッポスじゃないの」
　ウィーン国立歌劇場管弦楽団
　カール・ベーム（指揮）
　録音：1964年3月26日

R.シュトラウス：『ばらの騎士』Op.59
・「厳しさに胸を装う」
　バイエルン国立歌劇場管弦楽団
　ルドルフ・ケンペ（指揮）
　録音：1966年7月20日

R.シュトラウス：『無口な女』Op.80
・「あなたは天使」
　バイエルン国立歌劇場管弦楽団
　ハインツ・ワルベルク（指揮）
　録音：1962年8月12日

モーツァルト：『後宮からの逃走』K.384
・「ここで会える、コンスタンツェ」
・「コンスタンツェよ、我が幸いの人よ…愛に満たされた我が心」
　ウィーン国立歌劇場管弦楽団
　ヨーゼフ・クリップス（指揮）
　録音：1965年10月4日

　フリッツ・ヴンダーリヒ（テノール）