久し振りに女性ヴォーカルを聞く機会が増えて、米国以外の歌い手が増えたなあというのと、エラ、サラ、カーメンとそれに続く時代の世代あたりとは随分雰囲気が変わったのを強く感じます。Stacey Kentはニュージャージー出身のアメリカ人ですがフランス語、ポルトガル語、ネイティヴ並みの発音です。たぶん耳がいいのでしょう、彼女のディクションは完璧で英語がとても聞き取りやすい。コケティッシュな感じがするのでエラみたいなオールマイティではなく、Jane Monheitのような正統派？ではありませんが、彼女のスタイルは間違いなく一つの個性でありとても好ましいと評価します。彼女のアルバムは一通り聞きましたが、このアルバムは多分ベストでしょう。強くお勧めします。 余談ですが銀座の某Y楽器店で彼女のことをフランスの歌手としてリコメンドしていたのには唖然としました。CD売る資格あるのかな？

ステイシー・ケントのライブアルバムでベスト盤のような体裁になっています。声量があるわけではないですが味わい深くニュアンスで聴かせるアーチストで、当CDはそんな彼女のエッセンスが溢れた聴きごたえのあるアルバムになっています（特に選曲が良い！）。夜、明かりを間接照明だけにして、バーボン片手に聴けばそれはもう最高！おうち時間が高級ジャズクラブに変わります。

３月の水（雨）のフレンチバージョン「Les Eaux De Mars 」、１曲目からやられてしまいます。この曲が入っているお陰で彼女の存在を知り、とっても好きなアルバムになりました。バックメンバーとのバランスも良いんで、ＪＡＺＺアルバムとしてもいい感じです。