マーラー：『若き日の歌』より、ツェムリンスキー：歌曲集、アルマ・マーラー：歌曲集　ツィーザク、Ｇ．フーバー

ルート・ツィーザク／マーラー夫妻、ツェムリンスキーを歌う

後期ロマン派を彩る有名な愛の物語。マーラー夫妻とツェムリンスキーの微妙な関係を彼らの歌曲を通して垣間見るという、少々罪悪感に満ちた刺激的な１枚です。
　一番先鋭的な曲を書いているのは紛れもなくツェムリンスキーでしょう。そのツェムリンスキーから一時期作曲を習っていたのが、絶世の美女アルマ・シンドラー。後にマーラーの妻となる人ですが、当時はツェムリンスキーとアルマは恋人同士であり、彼女の歌曲からは師の影響が強く漂い、ここでの濃密な音楽的なやりとりは、２人の関係をはっきりと物語っています。マーラーの歌曲は一番明快で民謡的ですが、その完成度の高さはやはり他の追随を許さないものです。（CAPRICCIO）

【収録情報】
・マーラー：『若き日の歌』より（春の朝／ハンスとグレーテ／うぬぼれ／いたずらな子をしつけるために）
・ツェムリンスキー：5つの歌曲 Op.7（二人の子どもがいました／招待／海の瞳／イルメリンのばら／日曜日）
・アルマ・マーラー：歌曲集（静かな街／あなたのもとで私はうちとける／私の父の庭で／収穫の歌／私は花の中を歩く／森の至福／夜の賛歌）
・マーラー：『若き日の歌』より（思い出／私は緑の森を楽しく歩いた／夏の交代／別離と忌避）
・ツェムリンスキー：歌曲集（まだ私はあなたの頬に自分の吐息を感じることができる／あなたは出かけず聞いていた／2回とも／夕べの調べ）

　ルート・ツィーザク（ソプラノ）
　ゲロルト・フーバー（ピアノ）

　録音時期：2011年11月19-22日
　録音場所：チューリッヒ放送スタジオ
　録音方式：ステレオ（デジタル／セッション）