Lagos Music Salon

アフリカン・ルーツを持つ女性ジャズ・シンガーとして人気の“ソーミ”。アメリカ・イリノイ州生まれ、ルワンダ人とウガンダ人の両親と共に幼少期はザンビアでも過ごし、後に故郷イリノイそしてNYに戻ってからはアーティストとして活動するほか、人類学やアフリカン・アートの研究者として、またそれらの啓蒙につとめる活動家として自在に活躍している。自らのルーツを見つめる中で育まれる彼女の音楽は、「ニーナ・シモンのように大地に根付いた個性と、ダイアン・リーヴスのようなエレガンス」とも評される。また幅広いアーティストから支持されており、ジョン・レジェンド、ジェニファー・ハドソン、ポール・サイモン、アンジェリーク・キジョー等とも共演してきた。今作は、昨年ソニー傘下で復活したジャズ・レーベル“Okeh”への移籍第一弾として発表され、またOkehレーベルとしても満を持してリリースする自信作だという。現在はNYとナイジェリアを拠点としているソーミが、ここ最近18カ月にわたりナイジェリア・ラゴスで学究生活を送っていた中で生まれた作品を収録。14曲目「Four African Women」はニーナ・シモンの「Four Women」へのオマージュというように、これまでと一貫した彼女のアイデンティティは息づいている。一方で、そうしたアイデンティティが今作ではそよぐ風のように軽やかに表現され、それらを包み込むようなたおやかさ、しなやかさが印象的に残り、一段とヴォーカリストとして表現の幅が広がったことを伺わせる。シャーデー、スザンヌ・ヴェガ、エスペランサ・スポルディング等のリスナーにも是非聴いてもらいたい。アフリカン・ジャズという枠を超えた、ソーミの新たな世界が見渡せる一枚。
（メーカーインフォメーションより）