Sleepless レビュー一覧

Sleepless | レビュー一覧 | CD、DVD、ブルーレイ(BD)、ゲーム、グッズなどを取り扱う【HMV&BOOKS online】では、コンビニ受け取り送料無料!国内最大級のECサイトです!いずれも、Pontaポイント利用可能!お得なキャンペーンや限定特典アイテムも多数!支払い方法、配送方法もいろいろ選べ、非常に便利です!

商品ユーザーレビュー

1件
並べ替え: 新着順| 共感数の多い順| 評価の高い順
  • [Sleeplessによる2001年発表作品] Sleeplessはイス...

    投稿日:2011/04/02

    [Sleeplessによる2001年発表作品] Sleeplessはイスラエルの作曲家で、本作品「Winds Blow Higher」は1stアルバムの位置づけになる。一般にSleeplessはProgressive Metal(Rock)の枠組みで語られることが多い。(※ 以下補足事項参照) このSleeplessも、正確には「Band」と定義されるというよりは、あくまで一作曲家として捉えるほうが適切かもしれない。SleeplessはDavid Bandayanという方とMaor Appelbaumという方が作曲及び詩を手掛け、どちらも少なくともクレジット上のみですら、10種類近く、或いは十種類以上の楽器をこなす実力派の演奏家でもある。 [本作品について・概説] 本作品は、Bassが主体となって楽曲を展開し、物静かで繊細なDrumsがタイアップしながら、その他様々な楽器が特有の鬱空間に彩を与える、という楽曲形態が取れられている。シンセサイザーをはじめ、ジャズを思わせるようなしなやかなピアノ、女性Vocal、トランペット、そしてGuitarと、数え切れない音の数である。また、後述するが、その楽曲構築力は並外れている。 [本作品について] 複雑怪奇な並外れた楽曲構築力、ならびに展開力に裏打ちされた、閉鎖的、且つ壮大な、悲愴空間。まさしく傑作である。 まず、驚かされる点は、前述の楽曲自体の構築についてである。私自身が聴いた限りでは、彼らはおそらくジャズ系統の音楽的バックグラウンドの持ち主であり、多彩な楽器の組み込み方や、いわは即興演奏を思わせる、規律を逸脱するその方法論により、すでにジャンルの「枠」が「融解」している。そうした点も相俟って、この奇跡的とも言える、困惑と、怒り、そして悲壮感の激流、またそれとは対照的な一貫して閉鎖的な精神の静寂の「融合」が成立している。 また、彼らには独特の空間支配力があり、その表現空間を3重・4重にも活用し、先に述べた大量の楽器が、どれも互いに音色を損なうことが無い。聴けば聴くほど発見する「音」も多く、彼らが如何に、しなやかでありながらも、密度の高い楽曲を製作しているか、ということが切実に伝わってくる。たとえば、主体となるBassラインを追ってゆくだけでも、その緩急と抑揚を見事に体現する、その音の打ち込み方に驚かされる。 人間の精神世界における「静」と「動」。両局面を、透徹した感覚と技巧を持って、鏡の如く映し出す儚くもまた美しい芸術作品である。少なくとも、私はそう確信している。 [補足事項] ※このSleeplessについては、一般的ジャンルとして如何なる枠組みで語られるのかという点、多々あるようである。

    音楽鑑賞及び芸術促進サークル さん

    0

既に投票済みです

ありがとうございました

%%message%%