II Tek

これまで様々なスタイルに挑戦してきた美形女性歌手が
一球入魂した古典歌謡アルバム


　すべてのワールド・ミュージック・ファンにお勧めしたい最高の歌謡アルバムが緊急発売されることになりました。ここで歌うはこれまで多彩なスタイルを披露してきた美貌の女性歌手シェヴァル・サム。そんな彼女が今年リリースした入魂の新作。
　シェヴァル・サムは1973年生まれ。有名な歌手だった母の影響から幼いころより音楽に親しんだ彼女でしたが、その美貌を買われまずはテレビ・ドラマの女優としてデビューを果たしました。その後2006年にトルコの伝統系音楽を中心に紹介する専門レーベル“KALAN”からアルバム『セック』で歌手デビューを果たしましたが、なんとその時取り上げたのが、トルコの古典歌謡や古いフィルム・ソングで、いきなりの本格派の登場は当時大きな話題となりました。ただ彼女はその翌年には『イスタンブール・シークレッツ』（KLR-741）という作品を発表しますが、これが一転してクラブ系サウンドを披露するという、まったく異なる音楽性のものでした。さらに2008年には黒海沿岸の民謡を取り上げたアルバム『カラデニズ』を発表、そして極めつきはトルコ独自の大衆音楽アラベスクの歴史を綴った意欲作『ハス・アラベスク』（AYR-5184／2010年）で、つまりこれらの４作でトルコの代表的な歌謡スタイルを全て網羅してしまったということになります。
　そんな彼女が2012年になって再び取り組んだのが、デビュー作『セック』以来となるトルコ古典歌謡でした。古典声楽の革新的歌手として知られた男性歌手ミュニール・ヌーレッティン・セルチュークをはじめ、大衆から広く愛された男性歌手ゼキ・ミュレン、古典声楽を親しみやすい音楽へと導いてくれた女性歌手ミュゼイン・セナールといった偉大な歌手たちが残したナンバーなどを、伝統的なオーケストラによる豪華な伴奏をバックに優雅かつ可憐に聞かせてくれる２枚組で、制作はもちろんデビュー以来所属しているKALANです。
　歌謡大国として知られるトルコですが、ここまで力を入れて作られた作品はそうはリリースされません。まさに彼女とKALANとが力を合わせて生み出した“歌の結晶”ともいえる作品でしょう。
　この年末年始に大きな話題を呼ぶこと間違い無しの秀作。自信を持ってご紹介できる素晴らしいアルバムです。
（メーカー資料より）