Dendang: ポリネシア マンボ〜南海の国際都市歌謡

マレイシアの歴代最高の女性歌手。
ファン待望の若き日の名唱ばかりを集めた決定版がついに登場！

　アジアの音楽をお好きな皆さんには決定版と呼ぶべきアルバムがついに登場することになりました。マレイシア歌謡の原点を作り出した偉大な女性歌手サローマの若き日の全盛期録音を集めたアルバムです。
　サローマは1935年、シンガポール生まれ。14歳か15歳で歌手としてデビューを果たし、50年代後半には20歳ちょっとでトップの地位を占めた女性歌手です。なにしろ当時のシンガポールは東南アジアの音楽の中心地。映画産業の興隆もあって、インドネシアやフィリピンなどから優秀な音楽家たちが集まり、アジア最高の音楽シーンを作り出していました。そんな中で地元では、マリリン・モンローの美貌とドリス・デイの歌唱力を兼ね備えた女性と呼ばれたくらいですから、たいへんなものです。まさに初代アジア歌謡の女王と呼んでしまっても誇張ではありません。
　そんなサローマがベテランになった65年以後の音源はマレイシアEMIなどからたくさん復刻されていますが、20歳ちょっとの若い頃の全盛期録音は、なぜか本国でも部分的にしか復刻されませんでした。それを「レコード学」が復刻してしまおうというわけですから、快挙と言うしかありません。
　50年代後半から60年代初頭のパーロフォン音源を収録。もちろん多くはもともとＳＰとして発売された音源です。特に冒頭に収録したタイトル曲「ポリネシア・マンボ」はまだ本名のサルマ・イスマイル名義だった10代のデビュー・ヒット。もちろん残りのすべてもまだ20代だった時代の音源だけを集めました。
　ジャズやラテンの要素をたっぷり吸収した国際都市シンガポールならではの華やかなサウンド。これが当時のアジアの最高純度であるなら、サローマのキュートでセクシーな歌声も当時のアジアの最高峰です。日本を含む東アジアでももっとも洗練された音楽性がこのアルバムに凝縮されています。
　まさにアジア音楽の最高のマスターピース。これを聞かずして（日本を含む）アジアの音楽を語るなかれ、と言いたくなるほどの名盤です。
(メーカー資料より)