SWV(エスダブリュヴイ、Sisters with Voices、シスターズ・ウィズ・ヴォイセス)はアメリカ・ニューヨーク出身の女性3人組R&Bグループ。1990年に結成された、90年代を代表する女性ヴォーカル・グループで、「ウィーク」、「ライト・ヒア/ヒューマン・ネイチャー」、「アイム・ソー・イントゥ・ユー」、「ユーアー・ザ・ワン...
1992年のR&Bガールズグループを振り返ると、同じ時期にTLC、En Vogue、そしてSWVが存在していたというマジックに改めて驚かされる。TLCはヒップホップ寄りで、En Vogueはかなりゴスペル寄りという感じだったが、SWVはオールドスクール感とゴスペル感を併せ持った王道R&B寄りのグループだった。そして、その3グループがいずれも当時のハウス・ムーヴメントの中に上手い具合に入り込んでいたのが、とても楽しかったのを覚えている。
さて、そのなかでも特に個人的にはSWVが好きで、メインヴォーカルのCocoの歌声がゴスペル基調でありながら、ニューヨーク的な滑らかさとキラキラ感があったのがとても印象に残っている。特にデビューアルバムにして名盤との呼び声が高い「It’s About Time」の印象が皆強いと思うが、私も漏れなくそのクチだ。一度の解散を経て、再結成後に発売されたアルバムの2作目となる本作は、その前の作品よりも、更にそのデビューアルバムのイメージをリバイバルさせたような内容になっている。まず、1曲目で表題曲でもある「Still」はまさに初期の頃に大ヒットした「I’m so into you」のアンサーソングのような曲で、歌詞だけでなく、曲調までもが当時のスタイルにかなり寄せている。それだけでもオールド・ファンには涙ものなのだが、ボーナストラックに往年のヒット曲のライブバージョンまでが含まれているではないか!これは買うしかないでしょう。
<追伸>個人的にはジョージ・ベンソンの「Give me the night」に通じるディスコ・ナンバーの「On Tonight」もおしゃれでかなり好きなので、この曲にも注目していただきたい。