夜の夢見の川 12の奇妙な物語 創元推理文庫

S・スタージョン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784488555054
ISBN 10 : 4488555055
フォーマット
出版社
発行年月
2017年04月
日本
追加情報
:
379p;15

内容詳細

その異様な読後感から“奇妙な味”と呼ばれる、ジャンルを越境した不可思議な小説形式。本書には当代随一のアンソロジストが選んだ本邦初訳作5篇を含む12篇を収めた。死んだ母親からの晩餐の誘いに応じた兄妹の葛藤を描くファンタスティックな逸品「終わりの始まり」。美しい二頭の犬につきまとわれる孤独な主婦の不安と恐怖を綴った「銀の猟犬」など、多彩な味をご賞味あれ。

【著者紹介】
シオドア スタージョン : 1918‐1985。アメリカSF界における幻想派の巨匠として、レイ・ブラッドベリと並び称されていたのだが、近年再評価がめざましく、ジャンルを超越した短編の名手として認められるようになった。スタージョンの作風を語るとき、よく使われるのが「キャビアの味」という評言。独得の読後感を表す言葉だろうが、じつは名前に由来する洒落である。スタージョンというのは、チョウザメの英語名で、しかも、この風変わりな名前がれっきとした本名であり、出生時につけられた名前とは似ても似つかないのだから、話はますます面白くなる

G・K・チェスタトン : 1874‐1936。作者はイギリスの作家・批評家・詩人。評伝や文明批評の方面で健筆をふるったほか、悪夢と不条理の物語である『木曜の男』(1908/同前)も世評が高い。チェスタトンといえば「逆説と警句」の人であり、論理のアクロバットを特色とする

中村融 : 1960年生まれ。中央大学法学部卒、英米文学翻訳家。編著、訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • sin さん

    編者によると「理屈では割り切れない余韻を残す」作品を前作以上に重視したとあるが、自分には余韻というより後味の悪さが際立つようだ。そのうえ悦に入って…読者のみなさまにおかれては、大いにモヤモヤしていただきたい。などと得意げに語りかけてこられるが、釈然としないモヤモヤはいくら噛み締めても味気無いばかりで〈奇妙な味〉どころか苦味すら感じてしまった。

  • 藤月はな(灯れ松明の火) さん

    再読。「バラと手袋」が味わい深い。当時は取るに足りない物だが、歳を取るともう二度と取り戻せない、かけがえのないものとなっている思い出の品を蒐集するヒューバーマン。だが彼は過程を怠らない復讐者であった。過去のヒューバーマンへの仕打ちが綿密に語られるのですが、お前もかい!!最後の不穏な一文から推察するとヒューバーマンは折れざるを得なかったのだ。「イズリントンの犬」はこんなふしだらな家族といるよりもワンテナ=ヴァレンティーナと逃げた方がずっと、幸せだっただろうに・・・。そして表題作はまさに逃れられない悪夢だ。

  • 帽子を編みます さん

    【奇妙な味海外読書会21】読了しましたが、もう読み返すことはありません。巻頭の「麻酔」スプラッタ、サイコホラーです。歯医者に行こうとしている人、読んではいけません。私も定期検診の季節、行きたくないです。自分の蔵書なら封をしておきます。奇妙な味、いろいろなものがあると思うのですが、チェスタトンやスタージョンが好きです、有名アンソロジーの読み慣れた作品の方が安心感があるように思いました。不安なのは実生活だけで十分です。夢の世界では、多少の幸せをみたいものです。

  • 星落秋風五丈原 さん

    映画『マラソンマン』で、何も知らない青年がナチスの残党の歯医者が麻酔なしで歯の神経をエアタービンでえぐるシーンを見て、「うわ、歯医者って怖い!」と思った人もいるだろう。しかし、今回アンソロジーに選ばれた「麻酔」も相当ひどい。ブラジル・ナッツを食べていて歯にはさまったサーロウは、一時間近くも待たされていたのでつい中に入ってしまう。するとドクター・マシューズと名乗る医師が治療するがどうも口の辺りに違和感が…。この先はとても書けません!いや、訳した鴻巣さんあっぱれ!ただし、奇妙な味を通りこして痛すぎる!

  • 藤月はな(灯れ松明の火) さん

    奇妙でどこかざりざりとした舌触りと苦い後味がある短篇集。「麻酔」は不穏に包まれる歯医者での待ち時間からスプラッタな飛び降り地点になるのに悲鳴が上がりそうになりました。「お待ち」は共依存の親子関係と食い潰される若さへの不安に肌寒くなる。「剣」のマドンナの正体が分からない所もゾワゾワする。「銀の猟犬」はアリス・マンローの「牝鹿」を思い出させて遣る瀬無い。そして「家族のため」というある意味、偽善的自己犠牲な理由で不満や苛立ちをギリギリまで抑え込んでびしゃばしゃと溢れてしまう女の感情の描写に思い当たりがあり過ぎる

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品