'85年ようやくドラッグを克服して、インディーズのアリゲーターよりWhen A Guitar Plays The Bluesをリリース。得意のブルース色を前面に出したプレイで見事復活をアピール、'86年Dancing On The Edge、'87年Hot Wiresをリリースし、完全に復活を遂げたかに見えたロイだったが、ドラッグ中毒に加えアルコール依存症を乗り越えられず、とうとうヴァージニア州フェアファックスの刑務所に収監され、'88年8月14日その独房で首吊り自殺を図り死去した。
最初に触れたジェフ・ベックの「哀しみの恋人達」だが、この曲が収録されたブロウ・バイ・ブロウのジャケットのクレジットに目をやるとそこにはdedicated to Roy Buchananの文字が記されている。ロイの技法を取り入れてプレイしたジェフ・ベックの敬意の表現だが、彼の場合残された楽曲そのものというより、そのプレイスタイルがその後に与えた影響と言うものは計り知れない。