Filme Imaginario

ミルトン･ナシメントの共作者として知られるフェルナンド・ブランチの実子、ホベルチーニョ・ブランチの3rdアルバム。
クルビ・ダ・エスキーナの精神を受継ぎ、
詩情とフォーキーなサウンドを備えた自作の正統派ミナス・サウンド。Seu Jorgeがキーマン！

ミルトン･ナシメントの共作者として知られるフェルナンド・ブランチの実子、ホベルチーニョ・ブランチ。幼い頃からミルトン･ナシメント､ロー･ボルジェス､トニーニョ･オルタ等､ミナスのブレインに囲まれ､クルビ・ダ・エスキーナの精神を自然と受継ぐバック･ボーンを持って成長｡94年のデビュー作「LUGARES」では､ミルトン以下のサポートを受け､独特の詩情とフォーキーなサウンドを披露し､新時代の正統派ミナス･アーティストとして注目された｡ミルトン･フォロアーの存在感をより増強しシーンでも絶賛された96年作のセカンド「Renascimento」に続き､実に13年ぶりとなるリリースする3作目が､この「Filme Imaginario (想像映画)」である｡

　2作目リリース後の空白期にホベルチーニョはプロデュース､アレンジ、そして無論作曲に邁進｡そこで培った新たなミュージシャン人脈｡その中でも特に深く関わることとなったのが、本作にもゲスト参加の今をときめくグルーヴ･マスター、セウ･ジョルジである｡セウはデヴィッド･ボーイのカバー作をリリースするなど､ロック/フォークに対する造詣も深く､兼ねてよりミナス･サウンドへの啓蒙を持ったアーティスト｡そんなセウとの出会いが､ホベルチーニョの創造に大きな指針を与え､本作の制作に至った｡Ｍ3「Una Mujer」､Ｍ4「Fiore Della Cittá」は､セウのヒット･アルバム「Cru」に収録されたホベルチーニョ提供曲のセルフ･カバー､そしてＭ8「Pobre Planeta」、Ｍ13「Luz da Manhã」では､セウとの共作が実現｡いずれも､趣のある陰陽を絵画的に映し出した､まさに想像映画の音像であり､ミナス･サウンドの新たな一面を作り出したといっても過言ではない｡他にも､マルシオ･ボルジェス(ロー･ボルジェス弟)、シコ･アマラールといったミナスの中核アーティストとの共作､さらにはホベルチーニョの原点ともいうべき､ミルトン･ナシメント、ソン･イマジナリオやビートルズへのオマージュが挿入された充実の内容は､その創造性の奥深さを堪能するに十分すぎるクオリティ｡ミルトン、トニーニョ他ミナスの先輩はもちろん､ブラジル音楽を愛する多くの有名ジャズ･ミュージシャンからも賛辞の声が届いていると言われる､注目のミナス最新シーンを形作る1枚だ｡
(メーカー資料より)