キング･クリムゾンは最高。 そう思う私ですがこれはちょっと私には理解できません。 思うに、クリムゾンの叙情的な部分は、マクドナルド、レイク、ウェットンらが担っていたということではないでしょうか。 ただ、こういう実験的な作品が許されるのはフリップならでは。

言うことなし、最高ですとりあえず、二枚組になったのも喜ばしい。英国の音響派で彼らの右に出る者などいないから。

これはジャケット右下の片隅にある表示をよく確認したら70年代音源ではなかった。彼らの二大傑作の紙ジャケット化を今後に期待したい。

ソロおよびその他の共作は退屈きわまるし、新生KING CRIMSONの旬は最初の一、二年だったと思うが、70年代に限ってこれは素晴らしい。貶すひとはKC的な音を過度に期待してしまうからだろう、音響派というものに少しでも興味があればFRIPP＆ENOは英国ロック界においてその頂点に君臨しているのが窺い知れよう。バンドと二つながら極めたフリップの大才にいまさらながら感服。

このユニット、大好きです。リシャール・ピナスのKC後追いバンドHELDONは（KCの新作が出るたびにフリップから彼に贈答されるらしい）KCにない＋アルファの魅力を算入するとかなり本家に迫ったと見ていいと思うが、FRIPP＆ENOの模倣に関しては本家に遠く及ばなかったと思う。

う、嬉しい......。これでまた財布の中身が底を突く（元から空いているか？）。HMVのホームペイジによれば廃盤中の旧譜も発売されるとのこと。フリップの経歴ではKCに次ぐ重要な活動であり、FRIPP＆ENOが存在しなければあのHELDONおよびリシャール・ピナスはあり得なかったはず。こいつはCLUSTERの紙ジャケット同様いけるが、買って何年かしたらまた紙ジャケットで後出ししたりして......。

以前より静謐さと冷たさ、硬度が増して厚い氷山の底から響いて来るかのような本作も悪くないが、前の二作を気に入っていた自分としては廃盤扱いにされて大いに不満。三作とも紙ジャケットで出直してもらいたい。

巨大な天体の動きにつられて星が明滅を繰り返すようなうねるギター音＋テープコラージュの1曲目は、出色の出来栄え。天のかなたから響いてくるような元祖アンビエントの2曲目も素晴しい。瞑想的な文句なしの傑作アルバム。

テープ操作されたうねるギター音が、エネルギー放出の大きな波となって反復増幅する1曲目は圧巻の一言。このユニットの出色作だろう。2曲目のいまでいうアンビエントを先取りしたかすかに叙情的ロマンティシズムを感じさせる音も遠い水平線から響いてくるかのように耳に馴染む。傑作アルバム。

大きくうねり蛇行して軌跡を描いては崩れ、やがてまた増殖するエレクトロニクス音の波また波。熱くしかも瞑想的な1曲目、心地よくてややロマンティックな2 曲目ともに最高。