Variazioni Su Tema

イタリーを代表する女流ピアニストでコンポーザーのリタ・マルコチュリ。『ムジカジャズ』誌主催の”TOP JAZZ 2011”を女性ミュージシャンで史上初の受賞をするなど、充分ベテランながら、更なる絶好調ぶりを発揮しています。そんな彼女の新作は、様々な映画にインスパイアされて書き下ろした。と言う”架空のサウンド・トラック・アルバム”。

日本でもファブリツィオ・ボッソとのラテン・ユニットで脚光を浴びた、主にイタリーで活躍するアルゼンチン人サックス奏者Javier Girotto と、ガブリエレ・ミラバッシやラビ・アブ＝カヒル等との共演で知られるアコーディオン奏者Luciano
Biondini を迎えたトリオによる録音。リタは言わずもがな、
他の二人も美しく繊細な演奏を得意とするミュージシャン達である事は、彼らの関連作品をお聴きになった事がある方なら、ご想像がつくハズ。冒頭1曲目からラストまで、ヨーロッパ的な哀愁と郷愁、そして自然美を帯びた、美しい旋律のコンテンポラリー・ミュージックがテンダー・タッチで奏でられます。
架空のサントラ・・・と言う事で、瞬間的にアグレッシヴな表現もあり、起承転結のある物語性に溢れたアルバムの構成も見事です。このS'ard Musicレーベルの配給元、EGEAからリリースされている耽美な諸作品（アンドレ・メマーリなど）がお好きな方、何より美メロ好きの方なら完全に鉄板と言える作品です！

Rita Marcotulli (p)
Javier Girotto (ss,bs)
Luciano Biondini (acc)