■ プロフィール ■

Ravi Shankar（ラヴィ・シャンカール）(1920〜2012)

"Ravi Shankar is the Godfather of World Music" - George Harrison

その存在がもはやLegend。George Harrison1周忌にあたる2002年11月29日Concert For Georgeにてその姿を現した神Ravi Shankar。インドでは言うまでもなく西洋音楽にインド〜東洋の古典音楽を結びつけた最も偉大なる音楽家として君臨し、そして実娘Norah Jonesの音楽性の高さ及び瞳から溢れ出すオリエンタルな魅力はラヴィ・シャンカールの残影を感じさせ、21世紀である現在もその存在を揺ぎないものとしている。ジョージと出逢うことによって60年代後半から70年代にかけてのサイケデリック・ロック〜ヒッピー・サウンドのムーヴメントに多大なる影響を及ぼした人物ラヴィ・シャンカールの足跡を辿ろう。

1920年4月7日、インド北部ウッタル・プラデシュ(Uttar Pradesh)州南部に位置するガンジス川(Ganges River)河岸の都市バラナシのある裕福な家庭で生まれたシャンカールは13歳の頃までにのちにウダイ・シャンカール舞踊団を築いた兄とヒンズー音楽を習得しフルートの名手ジャン・ピエール・ランパルと、ハープの巨匠リリー・ラスキーヌの為に書いた「トゥディ」というインド音楽古典のメロディ（音階）を残し、Phillip Glassとも共演したり、George Harrisonのサイケ名盤"Shankar Family & Friends" 、 "Festival of India"にもコンポーザー＆シタール奏者として参加、以後The Byrdsのロジャー・マッギン然りDonovan然り、Rolling Stones...と、サイケデリック・ロック・ムーヴメントに影響を与える。

そして先頃ようやくDVDが発売されたMonterey Pop Festival、George Harrison主催によるBob Dylan、Eric Claptonらが参加したバングラデシュ難民救済コンサートBangladish Concert、伝説のロック・フェスティヴァルWoodstock という60〜70's ロック・ムーヴメントに於ける最重要と言える祭典に出演し、演奏を披露（いずれも映像にて発売されているので是非）。

その後も数多くの弟子を預かり、シタール演奏、東洋音楽〜インド古典音楽を次世代へ伝承し続けることを絶えず続け、娘のNorah Jones もジャズ・シンガーとして、Anoushka Shankarもシタール奏者として受継ぎ（Concert for Georgeにも出演）、甥のAnanda Shankarも音楽史に名を残す名盤を残している。

数多くの作品を発表しているが、なかでも1997年、ジョージがプロデュースを手掛けたChant Of Indiaは晩年の代表作であり、これからシャンカールを聴いてみよう、という方にお薦めだ。

現在は現役というより、東洋音楽の師匠として東洋音楽文化に貢献、もはやその存在は生きながら伝説となっている。

2012年12月11日に、カルフォルアニア州サンディエゴの病院で逝去。呼吸困難を訴えて入院していた。92歳。ご冥福をお祈り致します。