1987年9月4日は、NHKホールじゃなく、サントリーホールなんじゃ？ 演奏は、最高です。

ヤンソンスは、再録音では組曲しか演奏していないので、全曲はないと諦めていたら、今回の特売セールで見つけて即購入した。このオケ特有の明るく爽やかな音色が、軽やかに動くバレエにピッタリで、実に心地よい。録音は、低域が伸びていて、時折ヤンソンスの足音が凄いレベルで入っていてビックリさせられる。大太鼓も、打音よりもその後のゴオオオ〜ンという響きの方が凄く、ちょっと時間差を感じる時もある。観客の手拍子が、演奏の素晴らしさを伝えて余りある。

聴いてみてびっくり。 両者とも、これでもか！ といわんばかりに鬩ぎ立てる爆演。 デュトワらしくない、重厚かつ乾いたオケの響きが印象的。もう少しアンサンブルが丁寧だったらなぁ、と悔いは残るものの、団員の必死さが目に浮かぶ、一聴の価値のある演奏です。

今聴くと実に貧相なハルサイです。アンサンブルは雑、統制感もなくリズムの切れが悪い。どの曲でも同じように処理するデュトアだが、最近「この指揮者は耳が聞こえてるのだろうか」と疑いたくなる棒ふりが増えてる中で、この人はその筆頭。NHK響にいた間にあのオケは何かが変わりましたか？マネージメントが持ち上げただけの（仮）スターを有難がるのではなく、本当の意味で素晴らしい演奏を聞かせてくれる演奏家を大事にした方がいいのではありませんか？この一枚はその証明になります。あの頃懸命にヨイショした批評家は今これを聴いてどう感じる