ワンダー

R.・J.・パラシオ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784593534951
ISBN 10 : 459353495X
フォーマット
出版社
発行年月
2015年07月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
421p;22

内容詳細

オーガストはふつうの男の子。ただし、顔以外は。生まれつき顔に障害があるオーガストは、10歳ではじめて学校に通うことになった。生徒たちはオーガストを見て悲鳴をあげ、じろじろながめ、やがて……。
全世界で300万部売れた、感動のベストセラー
出版社からのコメント
正しいことをするか、親切なことをするか、 どちらかを選ぶときには、親切を選べ。 ──ウェイン・W・ダイアー (本文より)

本書は「いじめ」を題材にした児童向けの小説ですが、その枠におさまらず、多くの人を魅了して米国ではNYタイムズベストセラー第1位になりました。今回、全国の書店員さんをはじめ、たくさんの方に原稿を読んでいただきましたが、みなさんから「何度も泣いた」「多くの人に読んでもらいたい」など、熱い感想をいただいています。
物語は主人公のオーガストだけではなく、同級生や姉など多数の視点から、それぞれの立場、それぞれの感じ方がリアリティを持って語られています。読者はその中の誰かに共感し、誰かの想いを感じ取り、自分の中の何かを変えていきます。そういう力を持った、言葉と物語の力を感じる傑作です。
重い主題を明るく軽やかに書いた、全世界40カ国で300万部以上売れた感動作、ついに刊行!

著者
R・J・パラシオ
アメリカの作家。本書がデビュー作。アメリカの出版社で、長年アートディレクター、本のデザイナー、編集者として多くの本を担当してきた。夫と二人の息子、二匹の犬とニューヨーク市に住んでいる。

中井はるの
外資系企業勤務を経てフリーの翻訳家となり、出産以後は児童文学の翻訳に携わるようになる。2013年、『木の葉のホームワーク』(ケイト・メスナー)の訳で第60回産経児童出版文化賞翻訳作品賞受賞。

動画


●『WONDER(ワンダー)』を執筆するにあたり、何かきっかけはありましたか?

回答:R.J.パラシオ(著者)

 数年前、息子たちとアイスクリームを買いに出かけた時のことです。上の子がミルクシェイクを買いに店内に入り、下の子とわたしは外のベンチで座って待っていました。当時下の子は3歳で、ベビーカーに乗せていました。ふと気づくと、となりに頭部の骨格に障害のある女の子が座っていました。女の子の友だち(姉妹だったのかもしれません)と、母親も一緒にいました。

下の子は、その女の子を見上げた時、まさにみなさんが想像するような反応を見せました。おびえて、大声で泣き出したのです。わたしは急いでベビーカーごと遠ざけようとしました。息子のためというよりは、女の子を傷つけたくなかったからです。とっさに動いたものですから、そばにいた上の子が持っていたミルクシェイクをこぼしてしまい、なんというか、ひどい状況でした。ベビーカーを動かそうとするわたしを見て、女の子の母親は「それじゃあみんな、そろそろ行かなくちゃね」と優しく穏やかな声で言い、その場から立ち去りました。その言葉は、わたしの心にグサッと刺さりました。

 その日一日中、わたしは自分がとった行動について考えました。あの親子は、毎日、何度も、同じような場面に出くわすのでしょう。それこそ何度も何度も。彼女たちはいつも、どのように感じているのだろう? わたしは、子どもたちにどう教えれば、次に似たような状況になった時、より良い対応ができるのだろう? 「じろじろ見ちゃダメ」と教えるのははたして正しいのだろうか、あるいはそういう考え方自体、もっと根深いものではないだろうか? 

そうしたいくつもの考えが頭の中をめぐり、わたしは、息子たちに良い態度を示す機会を逸してしまったことを後悔したのです。わたしがあの時すべきだったのは、下の子を遠ざけることではなく、女の子と、女の子の母親に話しかけることだったのです。仮に下の子が泣いても、それはそれ。子どもは泣くものです。彼には、彼のために、怖がることなど何もないよと言ってやるべきだったのです。単純に、わたし自身、ああした状況で、取り乱す以外にどうすれば良いか知らなかったのです。

 偶然ですが、その日の夜、ナタリー・マーチャントの「WONDER」という曲がラジオで流れました。日中のアイスクリーム事件のことを考えていたわたしに、その曲はきっかけを与えてくれたのです。その夜からわたしは、「ワンダー」の執筆を始めました。
(ほるぷ出版のHPより)


【著者紹介】
R.J.パラシオ : アメリカの作家。長年、アートディレクター、デザイナー、編集者として、多くの本を担当してきた。『Wonder ワンダー』がデビュー作。夫と2人の息子とニューヨーク市に住んでいる

中井はるの : 翻訳家。出産をきっかけに児童書の翻訳に携わるようになる。2013年、『木の葉のホームワーク』(講談社)で第60回産経児童出版文化賞翻訳作品賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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オギーという太陽を他の人の視点でも描き、...

投稿日:2021/07/03 (土)

オギーという太陽を他の人の視点でも描き、それぞれにストーリーがあります。オギーだけでなく周りの人にも生き難さがあり、とても考えさせられる内容です。

ゆや さん | 千葉県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ミカママ さん

    【原書】ちくしょぅ、ヤられた。文字の読める人は(大人も子供も)全員読むべき。人類の課題図書。この勢いで、今日は映画を観に行きます。

  • たけ さん

    今作は、10歳の男の子オーガストの物語♪ 生まれつき顔に異常があり、初めての学校での1年を、オーガストに関わる人たちの視点から見れてそれぞれの驚きと共感がある! オーガストなりの考え方や、感じ方があって読者を物語に溺れさせるところなど、凄まじく、ユーモラスだ!! この世に普通な人なんていない、だからこそ普通じゃない人こそ普通だと僕は思う、だから皆んな普通だし普通じゃない、普通ってなんだろう最高に考えさせられる。だからこそ最高に面白く興味深い! 多くの方にぜひぜひ読んでもらいたい(´・Д・)」!!

  • takaC さん

    ずっとオーガスト視点で語られていくのかと思っていたら、オリヴィアやジャックやサマーやミランダ視点も混ぜられており読んでて分かりやすかった。ミランダのその後が気になる。

  • 🅼🆈½ ユニス™ さん

    オギーと言う太陽のまわりにいるヴィア、サマー、ジャック、ジャスティン、ミランダの6人の視点で物語は始まる。6人全ての立場に共感出来る作家の筆力に感嘆せざるを得ない。本の表紙のデザインを主にして来たグラフィックデザイナーであるRJパラシオのデビュー作。アイスクリーム屋の前でオギーと似た女の子に出会ってこの作品への霊感を得たと言う。ハッピーエンドで一冊は終わるけど、オギーに残された日々の混乱克服は容易くはないだろう。👊 1日1日世界を克服して生きている全ての子供達に熱烈な起立拍手を送りたい❗️★5❗️

  • nobby さん

    もうね、映画で観てたけど、いや知ってたからか度々こぼれる涙…まさにノーマライゼーション“ふつう”を考えさせながら微笑ましく読める良い作品。オーガストはふつうのことをする十歳の子、ただ誰が想像するよりもひどい外見から他人はふつうだと思っていない。そんなオギーが学校に通いだして起こす奇跡まさにワンダー。キレイごとだけでなく子供ながらに残酷な事柄も経て、ラストに向けて地固まる友情模様には感情揺さぶられる。何より彼を包み込む家族の笑いと優しさが生む、まるでデス・スター破壊に並ぶ興奮にスタンディング・オベーション!

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