Cote Jardin

今年の10 月で70 歳を迎える巨匠ギタリスト、フィリップ・カテリーン。1961 年にプロ・デビューを果たしてから、ジャズ及びロックの世界で、常に第一線の演奏家として活躍。本作は、弱冠20 歳のドラマー、アントワン・ピエールを始めとするベルギーの若手ミュージシャン達をバックに迎え、新曲 と過去のオリジナル曲を中心に収録した記念碑的作品。

アルバムのタイトル・チューンにもなっているM-5「Coté Jardin」（1992年のCRISS CROSS 作品「MOODS VOLUME 1」に収録）では、フィリップの愛娘、イザベルがコケティッシュなヴォーカルを披露しています。

卓越したギタリストであると言うだけでなく、コンポーザーとしても評価の高いカテリーン。本作では、そんなコンポーザーとしての力量を存分に発揮した内容。前半は、初期のパット・メセニー・グ ループを彷彿とさせる、繊細なピアノとの絡みを大いに盛り込んだ歌心溢れる美しいメロディのナンバーが並びます。イザベルの歌を挟んで後半は楽曲毎にエレクトリック、アコースティックとギター使い分け、多彩なスタイルを披露するコンテンポラリー色の強いナンバーが並びます。「Yellow Landscape」や「Gilles et Mirona」と言った過去のナンバーの再演や、伝説的シャンソン歌手ジョルジュ・ブラッサンスの「Je me suis fait tout petit」のカバーなども収録。

ギター・ファンのみに特化しない、美しいメロディのジャズ作品をお探しの方に広くお薦め出来る内容です。自身の過去の作品を振り返るベスト的要素もある作風ながら、共演する面々は若々しくフレッシュ。と言う、70 歳にして更に前進し続けるカテリーンの心意気が感じられる傑作。(新譜インフォより)

Philip Catherine (g) , Nicola Andrioli (p) , Philippe Aerts (b) , Antoine Pierre (ds) , Philippe Decock (key) , Isabelle Catherine (vo M-5)