1960年台後半のミュンヒンガーアンコールピース集で演奏は何れもミュンヒンガーらしく清潔真面目な音楽作りが窺えるものでした。その中でホッフシュテッターのアンダンテ・カンタビーレという曲には思い出があります。1995年1月のそろそろ正月の門松も取れようとする時期、娘が学校でこの曲をリコーダーかで吹くので聴かせてくれと珍しく言うのでそのバンドだけ何回か聴かせたのですがその1日後夜明け前大地震とともに家もレコード・CDも全て半壊、勿論リコーダー演奏、音楽を聴くといったどころではありませんでした。故に懐かしい曲であります。

収録曲は不詳なので確たることは言えませんがミュンヒンガーによる他のバロック音楽ピース集と同じようにこのジャンルでは期待を裏切らないスタンダードなものと思います(当然同指揮者演奏の他のものからのチョイス)。BGMやヒーリング用等実用・・・バロック音楽自体が実用音楽に近いわけですからこのアルバム以外にもある同種の一定の評価を維持しているミュンヒンガー盤のどれか一つ備えておくのは生活の知恵のようなものかと思います。