ベルリン・フィル、ヨーロッパ・コンサート1998
スウェーデン、ストックホルムのバーサ号博物館で行われた1998年のヨーロッパ・コンサート。バーサ号は世界で唯一現存する17世紀の船舶。1628年に建造されたこの戦艦は処女航海でまだストックホルム港を出ないうちに突風にあおられ沈没。1956年に海洋考古学者によって発見され、330年ぶりに引き上げられ展示されています。
最初に演奏されたワーグナーの『さまよえるオランダ人』の序曲は、幽霊船が荒れ狂う海をさまよう様子が描かれており、このバーサ号の不吉な運命を連想させます。またチャイコフスキーの交響的幻想曲『テンペスト』は、シェークスピアの戯曲を題材とした作品。両者とも「海の嵐」が重要なテーマとして描かれています。続くドビュッシーの『夜想曲』は「雲」「祭」「シレーヌ」の3曲からなる作品で、「シレーヌ」はギリシア神話で登場する海の精で、美しい歌声で航行中の人を惑わし、難破させるというもの。最後はヴェルディの『聖歌四篇』。スウェーデン放送合唱団の歌声が高らかに響き、バーサ号を救済へと導くという、考えられたプログラム構成となっています。(キングインターナショナル)
【収録情報】
・ワーグナー: 歌劇『さまよえるオランダ人』序曲
・チャイコフスキー: 交響的幻想曲『テンペスト』 op.18
・ドビュッシー: 夜想曲
・ヴェルディ: 聖歌四篇
マリー・アレクシス(ソプラノ)
スウェーデン放送合唱団
エリック・エリクソン室内合唱団
マリア・ヴィースランデル(コーラスマスター)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
クラウディオ・アバド(指揮)
収録時期:1998年5月1日
収録場所:ストックホルム、バーサ号博物館(ライヴ)
収録時間:131分
画面:カラー、16:9、1080i Full HD
音声:PCMステレオ、DTS-HD Master Audio 5.1
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