草原の河

俊英ソンタルジャ監督が、チベット高原を舞台に父と娘が抱く葛藤を描いた感動作。

＜イントロダクション＞
チベット。空と大地が広がる。厳しい自然の中で牧畜を営む家族。
幼い娘は、母が新しい命を授かったと知り、
やがて生まれてくる赤ちゃんに母を取られてしまうと心を痛める。
その父は、四年前の出来事をきっかけに自分の父親をいまも許せないで居る。
娘、その父、そして祖父―。
家族三代それぞれの心情を、河が見つめている。

刻々と動く雲の隙間から降りそそぐ光、急に降りだす雨、凍った河を走るバイク、子羊の鳴き声、赤ん坊を授けるという天珠をじっと見つめる娘、生と死の無垢と残酷。普遍的な物語でありながら、チベット人監督ソンタルジャの美しくも峻烈な映像の力が、驚きにも似た感動ではっと心を呼び覚ます。

上海国際映画祭アジア新人賞主演女優賞(ヤンチェン・ラモ/撮影時6歳)　　　　　　　　レッシーニア映画祭最優秀作品賞審査員賞

＜仕様＞
2015年中国
カラー
本編：約98分
オリジナル　チベット語
ドルビーデジタル(ステレオ)
1層
字幕：日本語字幕
翻訳者：
字幕：松尾みゆき・武井みゆき
翻訳：レンチンツォ
監修：三宅伸一郎
16：9 LB ヴィスタサイズ
ドルビー・デジタル
リージョン2

＜特典＞
劇場予告編
封入解説リーフレット

※特典内容・仕様などは変更する可能性もございます。あらかじめご了承ください。

＜スタッフ＞
脚本・監督：ソンタルジャ
撮影監督：ワン・モン
音響デザイン・作曲・音楽：ドゥッカル・ツェラン
美術監督：タクツェ・トンドゥブ
編集：コン・ジンレイ
共同プロデューサー：ペマ・ツェテン、杜 慶春
アソシエイト・プロデューサー：パクパジャプ
エグゼクティブ・プロデューサー：ソナム・レンチンジャ、張　健
製作：サンジュ、孫雅麗
エンドクレジット音楽：テンジン・チョーギャル

＜キャスト＞
ヤンチェン・ラモ（ヤンチェン・ラモ）、ルンゼン・ドルマ（母ルクドル）、グル・ツェテン（父グル）

＜解説＞
2015年ベルリン国際映画祭ジェネレーション部門でのワールド・プレミアを皮切りに、上海国際映画祭で主演の少女を演じるヤンチェン・ラモ（撮影開始時6歳）がアジア新人賞・最優秀女優賞を最年少で受賞した感動作。東京国際映画祭でもワールド・フォーカス部門で上映され、熱烈な支持を受けた、日本で初めて劇場公開されたチベット人監督による作品である。その監督は、デビュー作『陽に灼けた道』がバンクーバー国際映画祭でヤング・シネマ賞グランプリを受賞するなど、独特な映像感覚と物語を語る傑出した才能で世界的な注目を集めた俊英ソンタルジャ。海抜3000メートルを超えるチベット高原で半農半牧の暮らしを営む一家を主人公にした本作は、父親へのわだかまりをいまだ捨てきれない男グルと、その幼い娘ヤンチェン・ラモがやがて生まれてくる赤ん坊に対して抱く葛藤とを重ね合わせて描く。素人の俳優を使いながら、それぞれの心のうちを見事に描ききったソンタルジャ監督の演出力は卓越していて、わけても6歳の少女ヤンチェン・ラモと子羊ジャチャの名演が涙を誘う。編集に、中国の名匠ジャ・ジャンクー作品でおなじみのコン・ジンレイが参加しているのも興味深い。

劇場公開：2017年4月29日

発売元：シネマクガフィン
販売元：紀伊國屋書店
© GARUDA FILM

俊英ソンタルジャ監督によるチベット映画。厳しい自然の中で牧畜を営む家族を主人公に、父親へのわだかまりを捨てられない男、生まれてくる赤ん坊に葛藤するその娘ら、家族3代の心情を独特の映像感覚で綴る。(CDジャーナル　データベースより)