ブリタニア・ホスピタル リンゼイ・アンダーソン監督作品

冗談にしてもヒドすぎる！！作家の息の根を自ら止めたリンゼイ・アンダーソン入魂の大問題作！」マルコム・マクダウェル渾身の演技が必見のスプラッターコメディ！

イギリスの大病院ブリタニア・ホスピタル。建築500周年を迎えたこの病院はイギリスの上流階級ばかりかアフリカの独裁者も滞在するような由緒ある施設だったが、スタッフのストライキによってその機能はマヒする寸前だった。おまけに病院の外には独裁者に対するデモ隊が集まり、一発即発の不穏な雰囲気が漂っていた。その一方で病院の幹部たちは皇族の来訪を控えて準備に大忙し。そんななかテレビ局のジャーナリストとなったミック・トラヴィスは、病院内で実際に何が起きているのかを探るために、小型カメラを抱えて設備に侵入するが、狂気の医者につかまってしまう。地獄絵図と化した混乱の中、狂気の人体実験が始ろうとしている……。
『If もしも』『オー！ラッキーマン』『八月の鯨』のリンゼイ・アンダーソン監督、マルコム・マクダウェル主演によるブラックコメディ。とある架空の巨大病院「ブリタニア・ホスピタル」を舞台に、そこに集う人々を群像劇的な手法で描きだす。巨大病院を社会の縮図とし、階級社会と労働者階級の対立、メディアの欺瞞、医者の虚栄、社会上層部の緩慢、飾りでしかない皇族の存在などをスプラッター描写に満ちた毒々しいテイストで展開させていく。完全に機能がマヒした混沌とした院内描写、そこで行われる恐怖の人体実験、怒号と暴力がひたすら飛び交う暴徒たち、自分たちの欲望と願望だけでしか行動しないキャラクターが、巻き起こすカオスの世界！リンゼイ・アンダーソン監督は彼らを冷ややかな視線で描き、彼らを遠慮なく笑い飛ばして見せる。中盤の人体をつなぎ合わせていくスプラッター描写満載の人体実験シーンなど、下世話で悪趣味、しかしなぜか可笑しい魅力にあふれた怪作。
主演は『時計じかけのオレンジ』のマルコム・マクダウェル。混乱した病院内で何が起こっているのか潜入するものの病院内で狂気の医者の実験台にされてしまう悲劇のテレビレポーターのミックを体当たりで演じる。その他、『その男ゾルバ』のアラン・ベイツ、『ハリー・ポッター』シリーズのロビー・コルトレーン、そして『スター・ウォーズ』初期三部作のマーク・ハミルが出演している。

監督：リンゼイ・アンダーソン
脚本： デヴィッド・シャーウィン
撮影： マイク・ファッシュ
音楽：アラン・プライス
出演：マルコム・マクダウェル／マーク・ハミル／アラン・ベイツ／ロビー・コルトレーン／レナード・ロシター
製作年：1982年
製作国：イギリス
上映時間：117分
映像色：カラー
字幕：日本語
音声：英語
規格：片面一層
画面サイズ：16：9LB
★1982年カンヌ国際映画祭パルムドールノミネー