【中古:盤質A】 バッファロー′66

17ヶ月に及ぶロングランを記録した、ヴィンセント・ギャロが監督・主演・音楽・脚本をこなした異色ラヴ・ストーリー。 　5年ぶりに出所し、故郷バッファローに帰ることになったビリー。ところが彼は故郷の両親に服役したことを隠しており、政府の仕事につき、遠くで恋女房とリッチに暮らしているという夢物語をでっち上げていた。その上、母親との電話で“恋女房”を連れて帰るとバカな約束をしてしまう。 　思いあまった彼は通りすがりの女レイラを拉致し、両親の前で自分の妻の役を演じるよう脅迫する。しかし、賢いレイラはすぐにビリーの事を見抜いてしまう。誰かに愛されたいと願いながら、体に触れられることさえ拒んでしまう不幸せなビリー。そんな彼にレイラは黙って従い、そっと寄り添ってやる。愛は手を伸ばせば届くところにあった。しかし、彼には自分の人生を狂わした男への死を賭けた復讐が残っていた。 　ファンタジー溢れるビリーだけの天使レイラ役には『アダムスファミリー』シリーズのクリスティーナ・リッチ。地元のアメフトチーム“バッファロー”の応援に人生を捧げるクレイジーな母親役に、オスカー女優のアンジェリカ、ヒューストン。息子役に冷淡な父親役は『チャイニーズ・ブッキーを殺した男』（76）など、カサヴェテス・ファミーリーとしても知られるベン・ギャザラ。他、ミッキー・ローク、ロザンナ・アークエット、ジャン＝マイケル・ヴィンセントなど一癖も二癖もある俳優が脇を固めている。 　撮影にはビョーク、ソニック・ユース、ベックなどのミュージック・クリップを手掛けるランス・アコード。編集にはガス・ヴァン・サント監督作品の天才編集者、カーティス・クレイトン。サウンドトラックのスコアはギャロ自身が手掛け、イエスやキング・クリムゾンの名曲をインサートしつつ、チェット・ベイカーばりのボーカルを自ら披露している。