Mick Taylor

Mick Taylor (ミックテイラー) プロフィール

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ブライアン・ジョーンズの後釜としてローリング・ストーンズに加入し、 スティッキー・フィンガーズ(Sticky Fingers)や メイン・ストリートのならず者(Exile On Main Street)といった70年代初期のストーンズ名作群で素晴らしいギター・ワークを聴かせてくれたミック・テイラー。正直その後のソロ活動はそれほど華々しいものではなかったが、それでもストーンズ作品での彼の大活躍は、これからも多くのロック・ファンに語り継がれることになるに違いない。

ミック・テイラーは1948年1月17日、英ウェイン・ガーデンに生まれた。ギターを弾き始めたのは14歳のころ。また中学校を卒業した彼は一時、美術彫刻や電気関係の仕事に就いていたという。その後地元のバンド「ゴッズ」に参加。この頃までは地元ウェインズ・ガーデン中心の活動に留まっていた。1967年にまだ19歳という若さだったテイラーは、ジョン・メイオールのブルースブレイカーズで活躍していたピーター・グリーン(初期フリートウッド・マックの顔的存在となる)に代わり、ブルースブレイカーズに加入(因みにピーター・グリーンの前任はエリック・クラプトン)。当時のジョン・メイオールのライヴでは、アマチュアの飛び入りコーナーがあり、そこでテイラーは認められ加入したと言われている。一躍音楽シーンの表舞台に立ったミック・テイラーは、その後1969年6月9日にローリング・ストーンズを脱退したブライアン・ジョーンズと入れ替わるように、同月13日にストーンズに正式メンバーとして加わった。

この1969年という年はストーンズにとっても世界情勢としても大きな転換期だった。ミック・テイラー加入直後の7月3日にブライアン・ジョーンズが死亡。翌日の4日には、ミック・テイラーが参加し、5月にレコーディングされていた“ホンキー・トンク・ウィメン”(全米・英1位)がリリースされている。またその翌日の7月5日にはハイドパークに25万人を集めての「ブライアン追悼コンサート」が催された。そしてストーンズ・ファンにとっても、当時の多くのロック・ファンにとっても衝撃となった「オルタモントの悲劇」が起こる...ストーンズも参加したその米カリフォルニア州でのフリー・コンサートで死者が出たのだった...という風に、ロックが幸福だった時代は節目を迎えており、ストーンズ自体も時代も混沌とした様相を呈していた。ブライアン・ジョーンズ脱退後の初のアルバムとなるレット・イット・ブリード(Let It Bleed) はこの1970年にリリース。これは前作ベガーズ・バンケット(Beggars Banquet)に続く傑作で、アーシーな情緒をたたえた曲や、パーカッシヴなグルーヴィ・チューン等が収録されていた。

70年代以降のローリング・ストーンズは現在東芝EMI/ヴァージン・レーベルから発売されている諸作で聴くことが出来る。その中では、まず70年代初頭の二枚の名作が白眉の出来。1971年発表の スティッキー・フィンガーズ(Sticky Fingers)、そして メイン・ストリートのならず者(Exile On Main Street)(LP時代は2枚組)。ミック・テイラーはここでキース・リチャーズの弾く強力なリズム・ギターとの絶妙な絡みを見せたり、ダイナミックかつイナタいサウンドのバンド・アンサンブルの中で極めて重要な役割を務めており、早くもバンドが目指している方向性の音に関して無くてはならない存在となっている。

その後ストーンズは1973年に山羊の頭のスープ(Goats Head Soup)を発表、翌1974年にイッツ・オンリー・ロックン・ロール(It’s Only Rock ‘N’ Roll)を発表しているが、このアルバムを最後に1974年12月13日、ミック・テイラーストーンズを脱退。折りしもクレジット上で「ジャガー/リチャーズ」の名が強調されていた時期ということもあり、ミック・テイラーのこの脱退声明にはその辺りのところも関係したのではないか、という見方もある。因みに1976年に発表された次作のブラック・アンド・ブルー(Black And Blue)以降、現在まではロン・ウッドストーンズ第二のギタリストを務めている。

ストーンズを脱退したミック・テイラーは、その後ジャック・ブルースのバンドでプレイするが、残念なことにその音源はオフィシャルな形では発表されていない。そして脱退から4年を経た1979年、ミック・テイラーは初のソロ・アルバム ミック・テイラー(Mick Taylor)を発表。その後は1990年にStranger in This Town 、1991年にToo Hot For Snakes、1995年にLive At 14 Below Coastin' Homeというライヴ盤を諸作リリース。1998年にA Stone's Throwというアルバムを出しており、今のところこれが近作となっている(2001年3月現在)。なおソロ名義作は少ないものの、ボブ・ディランなど多くのセッションをこなしたり、一時期は元テクトーンズカーラ・オルセンとのプロジェクトでアルバム制作やライヴを行ったりしていた。

ミック・テイラーのギター・プレイは非常にヴァーサイタルなもので、シャープな感覚のソロ、サンタナ風なとろけるようなトーンの音のほか、オープン・チューニングとともにレギュラー・チューニング上でも滑らかでスピーディなスライド・プレイを楽曲の個性にあわせた形で披露する。またモダンなスタイルのブルースマンからの影響を、さらに洗練された音色で表現する彼の個性を愛するギター・ファンは多い。特にローリング・ストーンズ時代における彼のギター・プレイは、不器用な他のメンバー達(失礼!でもそれが味ですよね)が繰り出してくるガツっとしたサウンドに混ざり、得も言われぬ音色を聴かせてくれたのだった。

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